■文章チェックということ:全体の確認と細部の確認

    

1 8月25日文章チェック講座開催

いささか疲れ気味です。なんとか講義用のテキストを作成して送りました。文章チェック講座を8月25日に実施します。リーダーがどうやって文章をチェックしたらよいのかという話です。特別な方法などありません。当たり前のことを見ていくことになります。

日本語や文書の特徴から考えましょうというものです。そうなると、何が一番大切なことなのかが問題になります。日本語を記述するときに大切なこと、文書を構成するときに大切なことは、何かということです。絶対にこれだ、とは言えないかもしれません。

前提条件となるのは、あえて日本語で記述する以上、自分の考えが伝わることが必要だということでしょう。「自分の考え」が「伝わること」です。自分の考えがなくてはいけませんし、伝わるように書かなくてはいけません。なんだ、当たり前だ…のはずです。

        

2 文章作成の時間と日本語の問題

それにしても、なぜこういう講座が出来たのでしょう。私の講座を担当している方が企画を立てて、こういう講座をやりたいと言ってくださってできたものです。たぶん思い当たることがあったのだと思います。私も、その場でいくつかのことが思い当たりました。

かなり優秀な人なのに、文章を書くのに時間がかかりすぎているのではないかと思うことがあります。あるいは自分の意見を遠回しにしか言わないので、あの人の考えがよくわからないというケースも思い浮かびました。日本語がヘンだというのもよくあります。

時間がかかりすぎてはいけないということです。自分の意見がわからないようではダメだということでもあります。日本語がヘンでは話になりません。すべて当たり前のことです。しかし、こうした文章に出会うことがあります。改善が必要だということです。

        

3 神は細部に宿る

文章というのは、決まったスタイルがありますから、特別にすごいことをする必要はありません。さっと読んでわかる形式はどんなものであるかを知ること、さらに自分の文章を自分で修正できるようにすることが必要だということになります。

スタイルの問題は、いわば容器の問題です。そこに盛り込む自分の考えが必要になります。じつのところ、考えをどう形成するかということは、ロジカルに詰められるかどうかわからないことです。ヤングの『アイデアのつくり方』という本もあります。

既存のものの新しい組み合わせによって、新しい結合が生まれるというシュンペーターのイノベーション理論の中核を、ヤングは取り入れているともいえるでしょう。文書作成の場合に問題になるのは、それをどう記述するかです。やはりスタイルがあります。

神は細部に宿ると言います。スタイルから細部のチェックをして、そこから全体の様子を確認するという方法が有効だということです。最初に全体を読めば、たいていどんなものかはわかります。しかし根拠を示そうとするとき、細部が大切になるということです。

       

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