■操作マニュアル作成講座を終えて:スキルの継承

    

1 ハイブリッド講座での実施

9月25日、操作マニュアル作成講座の講義をしてきました。この時期に多くの方にご参加いただけたことは、幸いなことです。会場参加者もいらっしゃいましたが、コロナ感染がまた増えてきていますから、オンライン受講の方が多数になりました。

今後も、会場とオンラインの両方から参加くださる形式のハイブリッド講座が続くように思います。この形式なら参加される人の都合に合わせて選択できますから、現時点ではおそらく一番よいスタイルです。ただ開催スタッフには少し負荷がかかるかもしれません。

新型コロナの影響で、講義のスタイルが変わることになりました。講義スタイルだけでなくて、業務の在り方も変わってきています。さまざまなことが変わり、変化に慣れてきたのかもしれません。操作マニュアルの作成方法も、今後変わっていくことでしょう。

      

2 作成者に変化あり

操作マニュアルの作成者が、すでに変わってきたように思います。何年も操作マニュアルを作成してきましたという方が、以前なら間違いなく何割か参加されていました。最近は、操作マニュアルを作ったことがないという方の参加が増えています。

ご質問いただいた中に、テキスト項目に入れ忘れたと思ったケースがありました。いままで操作マニュアルを作った経験がなくて、すぐに作るわけではないケースです。質問者の場合、既存の操作マニュアルに、必要事項を追記していくのが仕事でした。

講義での話よりも、ささやかな記述のケースなのですが…という質問でした。幸い該当する事例をテキストに載せておきましたので、それを使ってお答えできましたが、今後もこういうケースがありそうです。これを独立した項目にしたほうが、よいかもしれません。

       

3 スキルの継承に問題がある可能性

講座参加者を見ていると、チームで操作マニュアルを作るケースが減ってきているように思いました。受講される方の状況が、現状をそのまま反映しているわけではないでしょうし、慎重に言うなら、わからないというしかありません。ただ注目すべきことです。

企業幹部の方から、マニュアル作成のスキルのある人が減っているとの話を聞いています。コロナの期間中、在宅勤務が増えましたから、チームでの操作マニュアルの作成が減るのが自然でしょう。その結果、スキルの継承に問題が生じた可能性があります。

事前アンケートでも、会社で操作マニュアルの作成について指導されたことがないとのコメントが、いくつかありました。今後しばらく、小さな成果を積み重ねていくことが大切になるかもしれません。担当者が、基礎をきちんと身につけていくということです。

原点回帰という言い方もできるかもしれません。操作性がよくなかったら、操作マニュアルの作成にも苦労しますから、操作性をよくしてほしいと、社内からも要望がでる可能性もあります。今後どうなるのか注目すべき分野だと、講義をしながら感じました。

       

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