1 世界的な学者の書いた受験参考書 日本の国文学の代表的な学者をあげるなら、小西甚一は間違いなく入るでしょう。天才的な学者でした。『日本文藝史』を書いて、世界的な学者の地位を獲得したように思います。専門的な本だけでなく、『古文研究法』などの受験参考 …

■受験参考書のレベル:飛び抜けている小西甚一『古文研究法』 続きを »

      1 日本史についての講演録 歴史を勉強したからといって、それがビジネスに使えると思うのは期待しすぎではないかと思います。期待する人には、ケーススタディとして利用できるといった考えがあるようです。しかし考え方のトレーニングに使った方がいいのではないかと思 …

■内藤湖南『日本文化史研究』という名著について 続きを »

      1 暗黙知を基礎にする知識創造理論 一時期、暗黙知を形式知にということが言われました。野中郁次郎の影響が大きかったのでしょう。「『失敗の本質』を語る」でも、暗黙知について語っています。この本は2022年のものですから、その後の批判も考慮した内容のはずで …

■野中郁次郎による暗黙知の定義:脳の研究との齟齬 続きを »

       1 色相環の色区分 基本色という概念は、あんがい曖昧で、アテにならないというお話をしました。私が見たテキストでは基本色が10色選ばれていました。色相環をどう区分するかについて、書きませんでしたが、多くの場合、色相環は20色か24色かに区分されています …

■色相環、三原色、基本色:再び色について 続きを »

       1 3原色 3原色というものがあります。光の3原色ならば「赤・緑・青」になるでしょう。これらの3色を混ぜると、白になります。最近は3原色というと、光の3原色を言う人が増えてきました。色の3原色はまた別にありますが、こちらは答えにくいのでしょう。 かつ …

■基本色というもの:油絵の具での事例 続きを »

      1 日本的資本主義の精神 マックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムと資本主義の精神』という本は、社会科学の名著と言われています。こうしたプロテスタンティズムに当たるものが、日本にはあるのでしょうか。日本的資本主義の精神とはどんなものなのか、気になる …

■日本的資本主義の精神のヒント:歴史からのアプローチ『徳川が作った先進国日本』 続きを »

      1 約200万部のベストセラー 大野晋の『日本語練習帳』は、およそ200万部売れたベストセラーでした。私も持っています。日本語に関係する本の中でも、飛び抜けて売れた代表的な本のひとつに違いありません。少し前に久しぶりに手に取ってみて、内容とは別に、大胆 …

■ベストセラーのつくり方:大野晋『日本語練習帳』の工夫 続きを »

       1 本が読めないことに気づいた若者 やっと定時で帰ることが出来るようになった若い会社員が、自分の能力低下に驚いたらしくて、相談してきました。あまりに忙しくてイライラが募って、穏やかな性格の人が、甘えもあったのか家族に暴言を吐いたようです。これがきっか …

■本が読めないという相談に対して:いかに集中をとりもどすかの問題 続きを »

      1 インターネットでのつながり方 糸井重里の『インターネット的』という本は、名著と言われた本でした。いまも、そういう扱いかも知れません。「まるで、予言の書!」という帯がついていました。2001年に出た本です。前半で、インターネットの特徴が記されています …

■インターネットの限界まで記していた糸井重里の『インターネット的』 続きを »

       1 大学院の入試問題 堀米庸三は『西洋と日本』所収の「ヨーロッパとは何か」という講演録で、大学院の入試問題を提示しています。「ギリシア・ローマの古典古代史はなぜヨーロッパ史の第一章を成すか」という問題です。はじめから正解が書けるとは思っていなかったよ …

■ギリシア・ローマ古代史はなぜヨーロッパ史の第一章をなすか:堀米庸三の問題と解答 続きを »