■売上・利益を拡大したい営業所長の話:業務マニュアル化について

     

1 業務マニュアル化がポイント

営業所長になった人が、自分の営業所の売上・利益を拡大したくて、どうしたらよいのかという相談がありました。仕組みを作り替えるしかないはずです。このことは、所長本人がよくわかっています。どこをどう変えたらよいのかという話になりました。

特別な方法などないのです。業務マニュアルが作れれば、ほとんどの場合、問題が解決します。具体的な働き方の枠組みが出来て、それを実施していけば、成果が上がっていくはずです。その前提として、成果が上がる業務の仕組みを組み立てることになります。

問題点があって、こうすればよいという見込みがあるならば、新しい仕組みを作ることも可能です。日々の仕事をしていく中で、改善策が見えている場合もよくあります。今回は、成果をあげている部門のためか、改善策が見えてきていないケースです。

     

2 ヒト・モノ・カネ

業務の場合、ヒト・モノ・カネをどうしたらよいのかということが問題になります。スタッフの数は同じままですし、製品・サービスも自分たちだけで、すぐに変えられる状況にはありません。予算を獲得して、新しい投資をする必要もなさそうです。

同じスタッフで、いまある製品・サービスのまま、値段も変えずに販売するということになります。いずれは製品も・サービス内容も変わっていくのは見えていますが、まずは、お客様への対応の仕組みを変えて、営業件数を増やしていくしかなさそうです。

スタッフへの負担が大きくならないように工夫しながら、もっと良い仕組みにするのですから、簡単ではありません。所長自身、どこから手をつければ、改善策が思いつくのかといった感じでいました。当然のことながら、現状の業務を把握することから始めます。

    

3 現状の業務からの発想

現状の業務のあり方を、その場で説明してもらいました。現在の仕組みを作った人ですから、その大枠を書いてくださいというと、さらっと書くことが出来ます。それらにかかる時間と負担感がどのくらいであるのかも、確認してみるとわかっていました。

こうやって1日の状況、1週間の状況、月単位の状況がわかってきます。それらが現在のお客様にとって便利で魅力的なものになっているかが問題です。お客様からすると、どうなっていた方が楽で早いか、どうであるなら満足感が高まるか、そんな話になります。

大枠の説明が、どんどん個別の問題になっていきました。個人差のあることにいまさらながら気がついたようです。どうやって成果をあげていたのかという話も、まだ詰め切れていないところがありました。個別で成功しているケースを標準化できるかもしれません。

今回は、個別のうまくいっているケースと、うまくいっていないケースとの対比から、新しい仕組みのアイデアが出てきました。それを実践できる形に業務マニュアル化して、導入前に検証する必要があります。もう少し実例を集めますということになりました。

     

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