■若者の政治観:大きな変化がやってくる予感

1 チャンスを与えられた若者

仕事の相談で教え子がやってきました。新しい仕事を任されて、どうしたものかと確認にきたようです。話すうちに、やっていけるのではないかと思いました。ひと安心というほどではありませんが、だんだん仕事の幅が広がってきているのは楽しみなことです。

それほど余裕のある業界ではありませんから、実力重視で若者にもチャンスがあります。そのことが影響しているのかもしれませんが、また驚かされることになりました。政治の話をしない若者が、いきなり岸田さんの次は誰でしょうねと言い出したのです。

以前にもこの種の話はありました。もう岸田さんでは無理だから、菅さんに戻ってきてほしいと言いだしたことを書いたことがあります。それらの人達よりも政治とは距離の離れていると思われていた若者が、岸田内閣はもう絶対に持たないと判断していました。

      

2 リーダーとしての能力

競争の激しい業種で仕事をしていると、リーダーの能力が今後を決めるという意識が強くなるようです。中学に入る前から第二次の安倍政権でしたから、そのあとの菅政権まで、安倍・菅路線を標準にして、それとの比較で政治を考えているのでしょう。

岸田政権はまったく別種のものにみえるようです。もはや終わり、あとは皆が納得してあきらめるまでの残り時間でしかないという認識でした。調査で支持率が下がっていることの影響も少しはあるかもしれません。しかしこういう若者の声はブレないのです。

次に麻生さんになるかと聞いてきました。首相は二度目がないと思っていて、さらに麻生政権、安倍一次政権も知らないようです。一番ノンポリの方ですから、そのくらいズレています。しかし、この次は新しい人では無理だというのですから、びっくりしました。

     

3 新鮮な若者の政治観

仕事の出来る出来ないという基準で見る若者たちが、政治リーダーとしてダメだと判断したのは、そう間違っていないように思います。いわゆる岩盤保守層というのとは違う若者の集団が、どうやら大きく舵を切った感じです。大きな変化がやってくるでしょう。

危機のときには経験者が良いというのも、現実的な判断です。「麻生さん」と言われて意外の感がありましたが、バイデンさんより元気そうだと言われて、なぜかお見事と思ってしまいました。若者に甘すぎるかもしれません。しかしナチュラルな発想です。

もはや家庭で新聞をとっていませんし、テレビもあまり見ていないという人たちは、世の中一般がそう言っているからという考えを、なかなか持ちにくいのでしょう。素直な発想だと感じました。ああ、そうなると菅さんかもしれないね、と私は答えました。

ポスト岸田が明確になって、その人が打倒岸田を言い、激突する…などということではなくて、枯れるように終わるのかもしれません。そうなったあとは、皆が納得する人にお願いして、支えていくというイメージが見えてきます。若者の政治観は新鮮でした。

     

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