■操作マニュアル作成のすすめ:文書作成の基礎力

      

1 操作マニュアル作成の3ポイント

操作マニュアル作成のための講座が来月開催される予定です。操作マニュアルのポイントについて、少し書いておきたいと思います。マニュアルを作るためには、操作マニュアルの作成から始めるのが定番のコースと言えるでしょう。

マネジメントを基礎にして、成果をあげる仕組み作りが必要な業務マニュアルよりも、操作マニュアルの作成は容易なはずです。いいものをつくるのは簡単ではありませんが、工夫次第で、いいモノが作れるようになります。努力が素直に反映されるはずです。

操作マニュアルを作るときに、ポイントになる点は、だいたい3項目あります。[1]読みやすい・見やすいものであること。[2]項目を見つけやすいものであること。[3]読んでよかったと思わせる内容を持っていること。これらについて工夫していけばよいのです。

       

2 標準スタイルの構築

読みやすくて、見やすい操作マニュアルをつくろうと思ったら、ある程度の形式を整えなくてはなりません。項目立ての粒をそろえておくほうがよさそうですし、形式も、位置も、色使いも、標準的なスタイルを作っていく必要があります。

項目を見つけやすいようにするためには、項目立ての粒をそろえておくだけでなくて、項目名とマニュアル全体の構成を考える必要があります。最近は電子化される場合もありますので、その場合、検索が利用できますから、この点は便利になったと言えるでしょう。

さらに項目だけで、用事が済むようにすることが大切です。別の項目を参照することは例外にとどめておく必要があります。別項目の参照を一般化することはのは好ましくありません。そうなると重複した記述となる可能性があります。それで構わないのです。

おそらく一番以外に感じるのは、読んでよかったと思わせる何ものかを提供するということでしょう。こういう内容にするのは簡単ではありませんし、マニュアルは読み物とは違いますから、工夫のしどころです。これは操作するものにも影響されます。

     

3 操作のされ方のシミュレーション

長年、操作マニュアルを作ってきた人たちは、頭の中で、こういう構成にすればよいと、ある程度、構成を決めてマニュアルを作っていきます。最初に目次から作りますという人もめずらしくありません。しかし、徐々に目次から作る人が減ってきています。

これは当然のことかもしれません。個別の操作で何が問題になるのか、それをきちんと調べてから項目立てをしていきますから、いきなり目次など作れないという人が増えているのです。操作マニュアルを読んでもらうためには、使われ方の確認が大切になります。

使う場面のイメージをシミュレーションすることが必要です。こんな使い方がありますと、提案することができるならば、読んでよかったということにもなるでしょう。このあたり、パターン化もできるかもしれなくて、いま私もテキストを改めているところです。

ユーザーに向けて、ユーザーの立場に立って、どうすれば伝達できるかということが、操作マニュアルの作成で身につきます。文書作成の基礎力がアップすることは間違いありません。図と文章を組合せて、操作してなかった人を操作できる人に変えていくのです。

      

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