■若者の投票行動についての印象:驚くべき安倍元総理への高い支持

      

1 参院選に行くと言い出した若者たち

ささやかなサンプルにすぎませんが、1人2人の事例でなくて、10人を超えてくると、気になってきます。まったく関係のない若者が別々に、今回の参院選挙の投票に行くと言い出していました。いままで投票していなかった人もそんなことを言い出していたのです。

若者たちの安倍元首相への支持が高かったのは、ご存知でしょう。理由は明らかなことです。ノンポリの若者でも、就職状況が厳しかったところから、安倍政権下で、売り手市場に変わってきた過程を知っています。若者は、意外なくらい義理堅いのです。

石破内閣が成立した後に、何人かの若者が怒っていました。石破氏に対してではありません。岸田氏に対してでした。何で石破首相を誕生させたのだということです。一番の責任があるということでした。それは1人2人ではないのです。信じられないことでした。

      

2 アンチ安倍内閣への不信任

選挙後に話をしていませんし、どこに投票したのかと聞くわけにもいきません。しかし、若者の投票行動は予測可能でしょう。ノンポリですから、自民党内の立ち位置など知らなくて、間違うと困るからというので、アンチ自民で行くという雰囲気がありました。

アンチ安倍内閣への不信任という風に、受け止めて間違いないでしょう。与党で50議席という目標が出されたあたりから、怒りがはっきりしてきたように思います。今回の選挙で過半数が取れなかったら、それは負けでしょう。わざと目標を下げたのは確かです。

こんな低い目標をクリアして、政権を続けようとするのかということでしょう。この感覚は、今後も変わらない気がします。若者の影響は、これからもっとはっきり出てくるはずです。今回の参院選挙が、今後に起こる大きな変化の契機になるように感じます。

      

3 安倍元総理の影響の大きさ

目先の政局がどうなるかは、わかりません。少なすぎるサンプルをもとに語るのにはリスクがあります。しかし世代間の認識の違いは、もはや決定的でしょう。私が仕事でかかわる人たちは、人生の後半に入った人が多いのですが、若者とは全く別の発想です。

今回の50人割れは、今後を予測させることになります。次の参院選で、現在の与党が過半数になる可能性は、ほぼなくなりました。次の衆議院選挙も、今の路線のままだと、与党が負けるでしょう。若者の投票行動にかかわる基準が、ひどくシンプルなのに驚きます。

一言で言うと、安倍路線の継承か、それ以外かということです。今回、自民党にいるはずの、安倍路線を継承する人たちの目印がないために、自民党以外の保守的な政党へと投票行動が向かいました。安倍継承の目印があれば、その人達への投票が増えたはずです。

アンチを生むくらいここ数年、安倍総理の影響が大きかったということになります。かつての巨人軍のような存在かもしれません。仮説にすぎませんが、安倍路線とアンチ安倍の対立となって、今後、安倍路線が圧勝する気がします。以上、若者を見ての印象です。