■文章チェック講座のご紹介:2月24日(木)に開催
1 適性判断の研修がベース
2月24日(木)に文章チェック講座があります。あらたに追加になりました。今回は開催側のスケジュールの事情でオンラインのみということです。昨年10月にもこの講座を行っています。文章を書くことではなくて、読むことに絞っておはなしする講座です。
かつて日本にある国際機関のリーダー候補の方々への研修をしたことがあります。そのの研修の目的は、文章訓練の講座をしながら、その課題作文をもとにリーダーの適性を判断するというものでした。文章に基づいての判断ですので、根拠も明らかになります。
どう評価するかということがポイントです。どうして文章だけでわかるのか、疑問に思っていた人も、こちらのレポートを見て、どうやって評価したのかを気にしだします。そのときの話を担当者がどこかで 覚えていたのでしょう。数年前に講座を作ってくれました。
2 明確な自説があるか
文章をチェックするということは、文章の内容をチェックするということと、文章の表現をチェックするということの2つがあります。内容をチェックすると言っても、こういう話は好きじゃないとか、その種のものではありません。その辺はおわかりでしょう。
内容をチェックする場合に、気をつけるべきことは、その内容が主観的な根拠に基づくのか、客観的な根拠に基づくのかということです。主観的なものが大切でしょうか、客観的なものが大切でしょうかとお聞きすると、多くの人は客観的なものだと言います。
実際のレポートを見れば、また違った考えになると思います。客観的な事実や、データ、情報を見つけてくるのはもちろん大切なことです。しかしある程度訓練すれば、それなりに出来るようになります。ましてや専門領域のリーダーならば、できなくては困ります。
大切なのは自説が書かれていることです。明確な自説のないレポートがあります。自説は何でしょうかと確認してみると、これですと答えることがあります。明確さのないものは、自説というほどの見解がないものか、陳腐な内容の「自説」であったりするのです。
3 自説の根拠づけの手際
明確な自説がある場合ならば、その根拠を見ていきます。十分な証拠があるのか、不十分であっても、どこまでその不十分さを処理しながら根拠づけているのか、そうした点を見るのです。その手際が評価対象になります。まずは処理、手際の問題です。
そのあとデータや情報の的確さが問われます。これは後追いしなくてはなりません。関連する分野をある程度調べていかないと、わからないところがあります。逆に言うと、専門的な分野になると、いきなり内容の的確さを判定するのはリスクがあるということです。
モノの判断の枠組みとして、主観的な内容、客観的な内容、合理的な内容といった点を考慮するとともに、その表現形式が問われます。それらをどのようにチェックしていくのがよいか、評価方法はどうなるか、改善の提案をどうするか、そんな話をするつもりです。