■操作マニュアルとOJT

 

1 限界を感じた操作マニュアル作成者

操作マニュアルを作ったけれども、なかなか使ってくれないというお話がありました。少し大きな組織でのことです。あまりパソコン操作の得意でない方に向けて、丁寧な操作マニュアルを作っていました。苦労したらしくて、もう限界ですとのことです。

手間をかけて、わかりやすくした操作マニュアルであっても、使ってもらえなくては効果が出るはずありません。何回かの改定で、ご本人たちもそのときどきで気づいた点もあって勉強になったということでした。しかし成果が上がらないのは辛いでしょう。

こういうとき、どうしたらよいでしょうか。もしかしたら苦労なさった方なら、お分かりになるかもしれません。操作マニュアルを読むためには、一定レベルのなじみや知識が必要です。全く新しいモノでも、何となくわかる思考を持つ人と持たない人がいます。

一言で言うと、操作マニュアルだけで操作を覚えてもらおうと考えることが間違いだということです。この種のことは分からない、なるべくなら関わりたくないと思う人たちに、たとえやさしくて分量が少なくても、マニュアルを使ってもらうのは至難の業です。

 

2 マニュアルが使えるようにする方法

操作マニュアルを使う人が、どんな人なのかを考えることは基礎的な作業として不可欠です。そのとき操作マニュアルだけで何とかなる人たちかどうか、そこまで考える必要があります。「誰に向けて、どんな内容にするか」を考える際、気をつけるべき点です。

説明しようという側が、苦手というのを軽く見ると、成果は期待できません。操作マニュアルだけでは難しいだろうと思ったら、研修なりOJTなりを検討すべきです。実践を通じて、出来る事柄を一つずつ確認していくと、あっさり壁をクリアしていきます。

やさしいマニュアルであってもお手上げになるという人は、全体数から見ると少数です。大きな組織であっても、数回の研修で何とかなりそうなことがわかりました。そうなると、数回の研修でわかりやすく伝えられれば、問題は解決することになります。

全員が操作できなくては困る場合、マニュアルが使えるように持っていくことが必要です。しかし利用者の幅をある程度そろえないと、操作マニュアルが膨大になります。こういうとき、マニュアルが使えるところまで引き上げる別の対策が必要になるのです。

 

3 重要性を増すOJT

いままで以上にOJTが重要になるはずです。研修でのOJTで、一定レベルまで操作を身につけたなら、操作マニュアルが使えるようになります。なじみのあることなら、操作マニュアルで対応できるのです。このとき、OJTの内容が問われることになります。

効果的なOJTを実施するには、どうしたらよいでしょうか。一番大切なことは、教える側が準備をしっかりするということです。最低限、説明の仕方と実施のステップを決めておかなくてはいけません。わかったことを説明する場合、準備不足になりがちです。

OJTの場合、柔軟に対応を変更していけますから、当初の予定と違ってきても、その場で修正が効きます。事前の準備をまとめておいて、見込み違いをその場で修正していくことが必要です。食い違いを修正して、その記録を残しておくことが重要になります。

組織として、効果の上がったOJTがどういうものだったのかが分かるようにしておくことが重要になります。指導する人によってOJTの効果に大きな差がでがちです。成功事例の記録が残るようにしておくと、それが組織における教育のノウハウになります。

操作マニュアルを作るとき、OJTまで視野に入れて構成を考えていく必要があるということです。簡潔で必要事項をカバーしたマニュアルを作るためには、マニュアル以外の手段が必要になります。そこまで考えにいれておけば、限界を感じなくてすむはずです。

 

 

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