■「体系的」と「体系化」 2/2:業務マニュアルが必要な理由

1 「体系化」「体系的」というマネジメント用語

ドラッカーは、キーフレーズとして、体系化と体系的という2つの言葉を使っています。マネジメント用語として、この2つの日本語は定着しています。体系という同じ用語を使うため、両者の関連性が意識されるようになっています。翻訳の力だと思います。

「体系化」とは、全体の構造を秩序だてて構築すること…であり、「体系的」とは、系統的な仕組みになっているもの…を言います。おなじ「体系」という語がついていますが、
両者は、機能の面で大きな違いがあります。

体系化という場合、業務を体系化するという言い方がなされるように、行為になります。英語では“organize”ですから、動詞です。体系的という場合、体系的廃棄の例に見られるように、廃棄を形容する語句です。英語では“systematic”ですので、形容詞です。

 

2 「体系的」「体系化」は業務の尺度

体系化・体系的という語句は、業務を考える場合、とても大切です。系統立てること、あるいは、系統だった状態をあらわす用語として、業務を考える場合の尺度になります。たとえば、組織の業務となっているならば、業務が体系的に作られているはずです。

体系的な仕組みだからこそ、ばらばらな業務の運用にならず、一定水準の業務が可能となります。これが、業務の整備がなされている状態です。業務のチェックをする場合、業務の整備が十分かどうかがポイントになります。不十分ならば、その整備が必要です。

一方、組織全体として成果をあげるためには、各業務が方向づけられている必要があります。成果をあげるためには、ベクトル合わせが必要です。個々の業務を系統立てて、体系化できているかどうかという点が、チェックされることになります。

 

3 業務マニュアルが必要な理由

なぜ業務マニュアルを作る必要があるのでしょうか。業務マニュアルを作るには、各業務が仕組みになっているかをチェックする必要があります。この過程で、各業務の整備ができるのです。この機会に、こういう仕組みにしましょうと決まっていきます。

さらに各業務の流れを業務フローであらわしてみると、業務の流れが、必ずしもきれいにいってないところが見つかります。業務全体をフローで確認したことがない場合、ほぼ例外なく、修正すべきところが見つかります。体系化が不十分だということです。

業務を構築していくには、業務の構造が単に示されているだけでは、体系化されているとはいえません。そこには、ミッションというべきか、理念というべきか、組織全体の価値基準が必要になります。これも業務マニュアル作成時に再認識される点です。

判断基準が示されることによって、業務に従事する人が、自分で考えられるようになります。業務マニュアルの作成により、業務を整備し、業務全体の見直しが可能になります。個々の業務は体系的に、全体の業務は体系化する-その結果、業務改革がなされます。

「体系的」と「体系化」 1/2

[体系化の手順:ある相談を事例にして]

 

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