■図解の標準化とパターン化
1 標準化が進んでいる図解
図解講座のテキストがやっとできて、何とか印刷に回ったようです。もう何回も講義をしていますので、内容はある程度決まってきています。ところが、そうなると全面的に直したくなるものです。ゼロベースで、昨年末からテキストの叩き台を作っていました。
ところが年明けになって見直してみると、考えが変わっています。なんとなく斬新に見えていたところが、すべて無意味なものだと感じて、すべて却下になったのです。従来のものとは違うモノを創りたいという気持ちが、先行していたのでしょう。
このことが反動のようになって、目次の項目を全部、前回のものと同じように改めることにしました。項目の中は、当然ながら変わっています。しかし、最初のような大きな変更はありません。図解は、かなり標準化されていますので、決まった形式があるのです。
2 パターン化思考の解消
事例を新しくすると、内容も新しくなったような、そんな錯覚をすることがありますが、いい事例かどうかが大切なのは言うまでもありません。じつは、差し替えようと思っていた図解が、前のものよりも優れていればよかったのですが、そうでもなかったのです。
古いものでも、まだ使えるもののほうが、基本形に沿っていることが良くあります。ビジネスでも、古いモデルが今も現役であるならば、そのほうが良い事例です。あるいは、いまでも参考になるモデルだとすると、それは王道を行くものだということになります。
事例の場合、新しいからよいとは言えません。それよりも、別な点での見直しのほうが大切だと、改めて思いました。図解をする人たちの変化です。かつて図解は、ある種のパターン化に陥っていたことがありました。それが徐々に解消されてきています。
3 もはやパターン図解は消滅
いまからもう10年以上前のこと、図解で表現することがはやったことがありました。その時の図解の方法が、妙な形で広がっていったようです。3つの要素があったらベン図にしたらよいとか、内容に即した図解ではなくて、パターン化したものでした。
パターン化したものならば、わかりやすいでしょうか? 内容に合わないものを、形式に合わせるわけですから、妙な感じになるものです。たいてい、意味のない図になります。3つの要素があった場合に、なぜ図にしなくてはならないのか、そこが問題です。
図にすることによって効果が上がるのでなかったら、図解する必要はありません。図にせずに、簡潔な文章を列記したほうが効果的な場合もあります。標準的な形式は、内容に合わせて選択されるべきでしょう。しかしもはや、パターン図解は消滅したようです。
かつてのパターン化を覚えてしまった人に、それはダメですよといったところで、大した効果がありませんでした。まっさらで受講される人のほうが、いい図を作ります。演習を見ていても、そんな傾向がありました。今回はどうなるか、楽しみにしています。
