■新規所属者を最も早く戦力化するために必要なこと
1 OJT用のマニュアル
来月の14日に「新規所属者を最も早く戦力化するためのマニュアル作成と指導のノウハウ」という長い名前の講義を行います。ここでいうマニュアルというのは、OJT用のマニュアルのことです。業務マニュアルとは、形式も内容も大きく異なります。
新規所属者を戦力化するために、OJTを行うことはめずらしくないでしょう。これを効果的にするにはどうしたらよいのか。そこが問題です。効果を検証しなくてはなりません。効果の方は、ある程度の期間があれば、明らかになるかもしれません。
結果の良かったトレーニングがどういうものだったのか、再現できるのなら、そのトレーニングは組織のノウハウになります。指導者は教える内容自体、よくわかっているはずですから、教え方、教えるプロセスの記録があれば、たいてい再現できるでしょう。
2 せいぜいA4一枚の記述
トレーニングを実施する際に、教え方や、指導のプロセスを記述しておくことによって、効果の上がったトレーニングが再現できるようになります。これらを実施の前に、記述しておけば、効果のあるトレーニングと、そうでないトレーニングが比較可能です。
このとき記述した文書が、OJTマニュアルになります。内容の詳細を記述するわけではありませんので、せいぜいA4一枚の記述にすぎません。簡潔なものですから、比較が容易です。指導する側が事前に記述することによって、内容も改善していきます。
トレーニングの効果には、思った以上に差が出るはずです。逆に、結果に違いが出てこない状況は困ります。成果の上がったトレーニングができていないことになるからです。実際、効果的なトレーニングが実施できていない組織が危機感を抱くことがあります。
3 目的と目標に不可欠な事項
ここで、「効果的な」という言い方をしましたが、結果を見れば期待通りなのか、期待とは違うのか、かなりの程度、把握できるでしょう。しかしこれを、さらに進めて明確化したいところです。実感に合致する、何らかの客観的な指標を作れたらと思います。
検証するためには、結果の測定が必要です。結果を測定するためには、達成すべき目標が明確になっていなくてはなりません。目標の内容を測定結果と比較できるようにしておけば、検証が適切なものになります。しかし、これが簡単には行かないのです。
私たちは仕事の内容について、多くの場合、プロセスで把握しています。仕事の内容を定義することは、ほとんどしていないはずです。これは難しいことですし、仕事の定義をする発想自体が、あまりないでしょう。いわゆるジョブの定義ということになります。
「新規所属者を最も早く戦力化するため」という目的のために、どんな水準をめざせばよいのか、その目標が必要です。そのためには、ジョブの定義が必要になります。また、効果的なOJTを実施するために不可欠な事項があるはずです。そんなお話をいたします。
