■マニュアルを作り直すお手伝い:評価の高いマニュアルになった要因
1 内容をどう見せるかの問題
少し前のこと、業務マニュアルが出来上がったという報告をいただきました。おめでとうございます、ご苦労様でしたといった返信をしたはずです。ところがしばらくして、どうしたらよいでしょうかというご相談になりました。読みにくいと言われたそうです。
見せてもらうと、これはダメだというのがすぐにわかりました。何がまずいか、わかりますかと質問しましたが、わからないようです。それで、「このマニュアルは見やすいですか?」と確認してみました。内容はこれでいいと思うのですがという答えです。
内容に関しては、そう問題になるものではありません。見せ方の配慮が、欠落していることが問題でした。まず階層を表すのに、数字がきれいに並んでいない点が問題です。行を空けているところと、空けてないところの基準も妙な感じがしました。
2 階層と数字
「1-2-3-4」という階層なら、1、[2]、(3)、④といった数字の使い方が必要となります。[2]が一番上の階層を表し、その次が④でした。その下が(3)ですから、何で…と思います。項目に1、2…という数字はなくて、文中に1、2、3…がありました。
厳格な決まりがあるわけではないのですが、[1]・②・(3)…という並びは、多くの人が戸惑うはずです。数字で階層を表すという発想があまりなかったようです。同じ階層であるかどうかということは、作る側がわかっていることでも、読む側には伝わりません。
業を空ける場合も、ルールに沿って統一的になされていれば問題ありません。逆に統一性がないと、いい加減な感じを与えます。しかし作成者からすると、文章をきちんと読めばわかるはずだという気持ちだったのでしょう。意外な反応の悪さに困惑していました。
3 ページの区切りと項目立ての見直し
紙に印刷するマニュアルならば、数字の問題や、行間の問題も、ある程度までは許容してくれたろうと思います。しかしマニュアルを電子化する場合、見えかたの良し悪しは、使い勝手に影響を与えます。同じ内容、同じ文章でも、形式が勝負を決定づけるのです。
内容がきちんとしているものならば、その修正は簡単なことでした。この機会に、階層を明確にして、それが妥当なのかチェックしていくことが、まず最初になすべきことです。さらに階層ごとに、行の開け方などを決めていくことになります。
そこまでやると、1ページに区切り良く収まるほうが見やすいことにも気づいてきました。そうどうしたらよいかとみていると、項目立てをもう少し細かくしたほうが良いという判断になったようです。項目立てが細かくなったため、階層がシンプル化しました。
内容はほとんど変わりませんでしたが、挿入した画像の大きさも、やや小さめにすると、きれいに見えることも、実感したようです。見た目がきれいなマニュアルになって、本人にとっては画期的だったとのこと。評価の高いマニュアルになりました。
