■レベルの高い文章トレーニングが必要な理由

     

1 文章のトレーニングの必要性

ビジネス文章講座のテキストを作成しています。1月30日に実施です。事前アンケートを実施させていただいて、それに合わせて調整することにしています。大きく傾向が変わっているわけではありません。しかし、受講される方以外の動向が気になっています。

文章に関する分野では、生成AIを意識する方が多くなっているのはご存じのことでしょう。生成AIをどう評価するかによって、文章のトレーニングについての考えが違ってきています。受講する方々は、自分の文章能力を高めようというリーダーたちです。

一方、生成AIが出てきた以上、もはや自分の文章能力を高めるよりも、上手に利用するほうが合理的だという人も、少数派ですが存在しています。これは敗北主義でしょう。リーダーになるなら、生成AIに負けるわけにはいきません。トレーニングが必要です。

       

2 「1:3:6」説

以前から「1:3:6」という数字を投げて、意見を聞いています。生成AIの要約力と人間の要約力の差を見た場合に、明らかにレベルが上の要約を作る人が1割、同等レベルの人が3割、負けている人が6割というものです。あまり評判がよくありません。

実態と違うというのです。どう考えても、生成AIよりも上の要約というのがイメージできないという人がいますし、生成AIに負けるのは最低8割はいるという人もいます。最近、6割説よりも、8割説のほうが多くなりそうな勢いです。微妙なところに来ています。

もしかしたら、事前の価値判断が反映しているのかもしれません。8割説の人は、同等な人が2割いれば大丈夫だというのです。しかし実際に生成AIよりも明らかに良い要約を示してみると、アッと言います。生成AIの能力は、まだ人間にかなわないのです。

       

3 生成AIの文章力の限界

要約の作り方を習った人が、どのくらいいるのでしょうか。私自身、きちんとした指導を受けていません。しかし良い要約とそうでない要約は分かりました。明らかに違うということは分かります。そこから、どうすればよい要約ができるのかが解明できました。

結局のところ、一番大切なことは、生成AIよりも明らかによくできた要約というものが存在するということを知ることです。それがわかると、生成AIが今後どんなに進歩しても、1割の人を上回る要約はできないだろうということが、なんとなく見えてきます。

もしかしたら2割が同等、8割が生成AI以下になるかもしれません。しかし今よりもレベルの高くなる生成AIに対して、人間の能力が上がらなくては同等の2割の確保は難しくなります。逆に生成AIの進歩がそれほどでなければ、同等が3割になるかもしれません。

生成AIは進歩するはずです。しかし必要とされる完成形は作れないと思います。下ごしらえだけで、その先は人間のチェックが必要となるはずです。その前提に立つと、レベルの高い文章のトレーニングが必要になります。それに応えようと苦労しているところです。