■日本にチャンス到来という話:チャイナリスクをめぐる雑談から
1 対策が不可欠なチャイナリスク
中国経済が、以前ほど好調でなくなっているのは、もはや多くの人が気づいていることです。実際にビジネスで中国とのかかわりのある人たちは、言われているよりも、もっと悪いのではないかと語ります。最近は、そういう話ばかりが聞こえてくる状況です。
日本のバブル崩壊の1990年以降の状況になぞらえる人たちが出てくるのは当然ですが、ソビエトの崩壊になぞらえる話まで出てきています。今後どうなるのか、詳細は分からなくても、良くなるのか悪くなるのかという問いは、もはや無意味かもしれません。
そうなると、日本はどうすべきかという話になります。リスク要因が明白である以上、依存度を下げていくことが必要です。これは共通認識でしょう。これがもっと確たるものになると、チャンスかもしれないという話を聞きました。日本で作れるよということです。
2 人件費依存の低下
いままで中国で圧倒的に安く作られていた製品が、省力化などの技術進歩と、製造に関する改善によって、若干高いという程度で、日本で作れるというお話でした。コロナの時のマスクがそうだったように、まずいと思ったら、すぐに動ける分野があるようです。
ある時期まで、中国で作るのが圧倒的に優位だったものが、ここ数年の円安で、急速に優位性が消えたのが大きかったということでした。この間の技術進歩もあって、一定以上の量産が確保できるのなら、日本製に切り替えができるというお話です。
まだ中国生産の優位性のある分野は、いくらでもあるでしょう。しかし、優位性が圧倒的でなくなっている点が重要です。いずれは、生成AIと機械やロボットとの組み合わせで、人件費依存がもっと低下してくるとのこと。なんだが大きな変化が起こりそうな話です。
3 問われるビジネスモデル・業務の仕組み
価格の優位性をもとに、市場での競争に勝っていくというのは、王道といえます。しかし優位性は、永遠に続くようなものではありません。状況が変わると、価格決定の要因が変わります。1920年代に機械化・自動化が進み、大きな変化が起こりました。
人間の作業が機械に置き換わり、いわゆる肉体労働を消滅させることになったと言ってよいでしょう。廉価になるばかりか、もっと精密な作業ができるようになったのです。人間では不可能なことが、別の方法で可能になった場合、上手な利用で勝負は決まります。
従来からの考えで製品やサービスづくりをしていたものが、ある時から流れが変わることは、今までも何度もありました。いま、それが起こっているということです。ビジネスモデルを作り替え、業務の仕組みを変えていくことが、極めて大切になってきました。
中国の貿易統計を見ると、まだ黒字が続いています。これを見ていけば、各国の対策がどの程度進んでいるかが見えてくるはずです。日本には、まだ非効率な仕組みで仕事をしている職場が多く残っています。改善余地が十分にあって、チャンスがあるということです。
