■生成AIを有効に利用するために:文書作成能力の養成を
1 必要情報が不足する場合
技術の専門家から、生成AIのことを学んでいます。この人自身も実際に使ってみたり、あれこれ調べたりしている上に、専門家たちとの勉強会もやり、いくつかの研究会にも顔を出している様子です。とにかく技術進歩がすさまじいとのお話でした。
数か月すると、以前できなかったことができるようになっていたりするので、驚くほどのスピードです。ところが今回、生成AIが作成した文書を何種類か見るうち、生成AIの限界も見えてきました。たとえば一定以上の情報がない場合に、妙なことが起こります。
必要情報がないときに、それを勝手に埋めてしまうのです。それで、本来の趣旨とは違う文書が出来上がりました。ぱっと見は、きれいにまとまっています。しかし、このレベルの文書では、危なっかしくて、とてもビジネスの実務では使えそうにありません。
2 文書作成に何が必要かわかること
文書の情報が不足している場合、生成AIが内容まで作成してしまうのだと、やっと気がつきました。これでは無理が生じます。したがって、もし生成AIで使える水準の文書を作成しようとしたら、まずは必要情報をそろえる必要があるということになるでしょう。
こんなことは、当たり前だという気もします。しかし文書作成に何が必要かは、そう簡単にわかるものではありません。もしかしたら、文書作成が一定以上できる人でないと、生成AIで十分なレベルの文書作成ができないかもしれない、という気がしてきました。
情報量が不足しているから、生成AIの文書がおかしい…という構造に、簡単に気づくものなのでしょうか。まず、生成AIの文章がおかしいと気づく、その原因として、情報不足があること、その結果として、趣旨に反する文書になったと判断できるかが問題です。
3 文書作成能力が不可欠
今回たまたま、情報不足の問題に気がつきました。これまでは、よくぞここまでという気持ちが先行していて、まだ実践的な利用など考えてはいなかったとも言えます。利用の可能性が見えてきたために、今度は逆に、問題点に目が行くようになりました。
もはや、作成した文書をもとにして、生成AIでPPT資料が作れてしまいます。音声解説をすることも可能です。その際の音声が、自然な日本語なのに驚きます。しかし、大切なのは内容です。生成AIの機能は多岐にわたりますが、内容がどうかが問われています。
作成する人間が何も指示や指定をしないで、自分の意に沿うものが出来たら、逆におかしなことです。自分なりの完成イメージや、あるいは一定の水準の要求があって、それに合致するように、生成AIの利用方法を工夫し考案していくことが必要になるでしょう。
もはや音声を文字化し、それを講演録の形式に整えることができます。まだメモをもとに、自分で打ち込むほうが安心ですが、もう少しで実用可能になるでしょう。文章作成能力を鍛えておけば、生成AIを有効に利用することができます。そこがポイントです。
