■情報収集・情報整理のヒント:『情報力』を参考に

 

1 情報整理の3原則

情報収集とその整理をどうしたらよいのでしょうか。佐藤優と鈴木琢磨が『情報力』で対談しています。佐藤は<資料の保管やリスト化にかける時間は極小に抑えるべき>であると言い、<「悩んだら捨てる」「資料の分類をしない」>を原則としているそうです。

では、どういう基準で並べていくのでしょうか。<どんなものでも時系列で並べることは重要です。何かを探すときに、時系列が一番探しやすい手がかりなのです>とのこと。おそらくビジネスでも多くの場合、時系列が一番安定した基準になっているはずです。

佐藤の場合、<厚めの一冊のノート>に、<その日に食べたもののメモから、語学の練習問題の答えまでなんでも書く>そうです。ここで大切なポイントは、(1)種々雑多なものを、(2)ひとつの場所にまとめて、(3)時系列に並べる…ということだろうと思います。

 

2 古典でトレーニング

鈴木は言います。<時代が新しくなればなるほど、一番オーソドックスな古典こそを読むべきなのです。何か事件やブームが起きたときに作られた本は、のちの時代に応用がききません>。<古典を重視するという鉄則>が<応用力の基礎になる>ということです。

そのためには古本屋さんや図書館に出かけてみることです。<雑多な本棚の中からひとつの情報を抽出する。そのトレーニングを積み重ねなければ、膨大な情報に埋もれてしまいます>、まさに<自分が求めている情報を見つける感覚を鍛えたほうがいい>のです。

佐藤によると、ビジネス人が<本を読めるのは、せいぜい往復の通勤時間>と土日の<二時間くらい>であり、<一年間に読める本は五十冊程度しかない>とのこと。古典を読むなら週末に、これだという本を見つけて、じっくり取り組むことになるのでしょう。

 

3 一番役立つ思いつきメモ

古典を読んでトレーニングをするのと同時に、自分の得意な分野を作って、まとめ読みするのもよいかもしれません。得意分野の本なら、理解が早くてたくさん読めるはずです。その過程で自分の古典を見つけられたら、とても貴重で楽しいことに違いありません。

同時に私たちにとって、あとになって一番役に立つのは、「思いつきメモ」だろうと思います。思いつきはしばしば記憶から消えてしまいます。思いついたら忘れないうちに、すぐにキーワードをメモして、読み返しても意味がわかるようにまとめておくべきです。

私の場合、A4用紙横置きの左上に年月日と時間を書き、時系列にファイルするという方法をとっています。テーマ別にせず、そのとき残す価値があると思うものだけに絞ります。手書きと印刷物が混在したまま、抜き差しなどせず、月単位でまとめています。

中には何度も何度も同じようなことを書いているメモがあります。それが関心事なのでしょう。わずかな違いしかないものが、行ったり来たりしているうち、あるとき突然まとまるかもしれません。そんな期待をしながら、メモが増えていくのを楽しんでいます。