■赤ペン先生方式の弱点:フレームとルールで考える
1 赤ペン先生方式での添削
3月2日に文章チェック講座を行ってきました。部下の文章をどうチェックするのかというのがテーマです。事前アンケートを見ると、何となく「赤ペン先生」方式で直しを入れる方法を知りたいというニュアンスがありました。これは効果が期待できない方式です。
いまだに、この方式でチェックするという意識があります。研修担当のスタッフからも、受講される方は赤ペン生成方式の添削を望んでいるようですねとのコメントがついたメールが来ていました。しかしこの講座では、別の方法を提示することが目的になります。
どういう形式でどういう内容を記述したらよいのか、フレームを提示するのがチェックをする人の仕事です。どういうルールで記述したらよいのか、その基準を明確にする必要があります。これは大変なことです。しかし、この方式のほうが効果があります。
2 ルールがないとお手本が役立たない
何かを習得しようとするとき、直してもらった結果を見ると、違いが判りますから、こうすれば良いのだと思うはずです。いわゆる「Before」と「After」を示すことになります。この時、どうすれば良いものにできるのか、わかっているならお手本は役に立ちます。
法律の論文問題を書く場合、法的三段論法から始まって、法律ごとに記述形式が決まるはずです。それがあるからこそ、模範答案が役に立つでしょう。逆に言うと、記述の形式やルールが決まってなかったら、お手本が役に立たないということです。
方法がわかっていて、さらにお手本があれば、自分で修正していけるということになります。大切なのは、方法がわかること、自分で直せるようになることだということです。そうなるためには、リーダー側が標準形式を示し、ルールを示さねばなりません。
3 すでにあるフレームやルールを活用
多くの場合、どんな分野においても、すでに形式はいくつも示されています。特別な形式を示す必要などありません。シンプルで標準的なものを示せば、それが一番効果的です。複雑な形式では実践が簡単にいきませんから、チェックするほうもムダが多くなります。
シンプルなフレームこそ、記述するほうもチェックするほうも、効率を上げるということです。それをどう使いこなせばよいのか、ルールを示す必要があります。シンプルなフレームは効果があるものの、上手に実践することは簡単ではありません。
文章チェックをする側は、フレームを示して、どうすれば使いこなせるようになるのか、そのプログラムと評価が必要だということです。使いこなしのトレーニングが文章のレベルアップになります。そのためにもチェックする側のルール整備が必要です。
添削をする側が、ルール整備を独自でするのは簡単ではありません。すでにいくつかのルールが示されていますから、もう少し補強すればどうにかなるはずです。こうした発想で、フレームやルールについて考える講義を行いました。参加者に感謝しています。
