■独自の視点を持つために:注目される紙の本の売り上げ

     

1 オールドメディアという言い方

最近、オールドメディアという言い方をする人が、ときどきいらっしゃいます。テレビや新聞のことだろうと思います。あるいは、週刊誌もそれに入っているのかもしれません。いずれにしろ、あまり良い意味ではなくて、批判的なニュアンスがあります。

かつて力のあった媒体がもはや古くて相手にならないということなのでしょうか。速報性でも、インターネットやSNSのほうが、テレビよりも先を行くことが多くなっています。若い世代の場合、新聞は読みませんし、テレビもほとんど見なくなりました。

問題は、言論の価値の問題です。新聞やテレビに権威がなくなったという見方が出てきています。これは今に始まったものではないでしょう。まともな言論に触れようと思ったら、本か専門雑誌しかアテにならないというのは、ずっと前からの常識でした。

      

2 導入に使えるユーチューブ

若者たちは、ユーチューブをわりあい見ています。テレビや新聞よりも、影響力があるのは間違いありません。若者だけでなくて、様々な世代がテレビではなくて、ユーチューブなどの動画を見るようになりました。こちらのほうが実際的という感覚のようです。

自分に関心のある具体的な話題が語られると、気軽に聞けて、何だかわかったということになるでしょう。そうなれば、少なくとも取っかかりができます。そこからが問題です。わかってきたというなら、その分野の本を読めば、圧倒的な情報量が得られます。

本に向かう人が、どのくらいいるのか注目しているところです。じつは若い人たちが、ごく一部ではありますが、本を読み始めています。気になる話を聞いて、その先にまで進むというのは、わかってきたからこその行動です。もっと知りたいということでしょう。

      

3 紙の本の売り上げに注目

オールドメディアと言われる新聞やテレビに頼っていたら、独自の視点など得られるはずもありません。自分で関心のある分野を調べる必要があります。そうなると、どうしても紙媒体が有利です。欧州各国では、2018年頃から紙の本の売り上げが伸びています。

日本ではまだ紙の本の売り上げが増えていく傾向が見えてきていませんが、そろそろ底打ちかもしれません。紙の本への流れが、もしかしたらユーチューブなどを見て、それだけで満足できなくなった人たちから始まるかもしれないと、そんな期待もあります。

いきなり本を読んでもわからないというのは、当然のことです。何らかの基礎があることを前提に書いている本はめずらしくありません。専門書と言われるものなら、その前に入門書や基礎的な本を読むことが必要です。動画を使うのも悪くないでしょう。

最近では動画でも、より高度な内容が見られる有料チャンネルがあるようです。それを視聴する人たちが専門的な本に向かうなら、それも実力養成のコースかもしれません。21世紀になってから、小中学生の読書量が増えてきています。期待しているところです。