■自分自身のマネジメント:オリンピックでのメダル獲得の報道を聞きながら

       

1 誰が・何を・どのように行うか

好きこそ物の上手なれとか、あるいは、量が質に変わると言われます。特定のものに関心を集めて、生産を増やしていけば、何らかの結果につながるということでしょう。その人に向いた分野で、適切な方法による訓練をしたら、黙っていても実力がつくはずです。

向いているかどうかは、好き嫌いとは少し違うかもしれません。量を追求するだけでなくて、適切かどうか、合理的かどうか、考えてみる必要もありそうです。意思とパワーを集中させていくこととともに、「誰が・何を・どのように」行うかも問われます。

ビジネスで実力養成の方法を考える場合、「誰が何を目指すのか」が第一の問題であり、「どうやって達成させようとするのか」が次の問題です。これを自分だけで決めていくのかも問題でしょう。個人のマネジメントは、一番基礎的なテーマであるとも言えます。

      

2 マネジメント体系で考えること

進んで積極的に取り組めるようになるということは、理由は何であれ、対象を選ぶときの条件になるでしょう。人間には柔軟性がありますから、対象はそれほど狭くはならないはずです。偶然によって関わった分野でも、面白みが後から出てくることもありえます。

そうなると好みよりも、将来にわたって取り組む価値があるかどうかを考えるほうが大切かもしれません。その基準として、「強み」と「機会」ということが主張されてきました。これに加えて「どんな方向で、何を目指すのか」という戦略と目標が問われます。

何のためにやりたいのか、どの水準を目指すのか、そのための方法はどれがよいのか、こうやって分解していくと、マネジメント体系になります。実力ある人は、こうした流れを作っているのではないでしょうか。成果が上がれば、対象も好きになってくるはずです。

      

3 成果が検証材料

物の上手になれば、好きになっていき、成果が上がってくれば、自然に訓練に力が入ることでしょう。成果を上げることが好循環の源になります。マネジメントの発想が重要なのは、人の気持ちを良い方向にもっていく効果があるからと言ってもよさそうです。

マネジメントの発想が適切であったなら、成果が上がります。成果が上がらなかったら、成果が上がるように修正していくことです。成果がマネジメントの発想の適切さを検証することによって、より適切な方向へと修正していくことができます。

いま、冬季オリンピックが開催されていて、日本のメダルは順調に増えているところです。順番がすべてではありませんが、メダルの価値はかなり客観的なものだという共通認識があります。彼らは自分の進むべき分野を見つけて、成果を上げてきた人たちです。

称賛するとともに、自らの成果を考えたいと思いました。メダリストに比べて、十分なことができているのなら、何ら問題ありません。そうではないのです。とてもお話にならないことを感じます。これは大変なことだと、あらためてそんな気持ちになりました。