■ビジネスで使うフレームについての原則
1 ビジネスフレームワークの原則
ビジネス人が、何かを考えるときに、どういう観点で見ていったらよいかという思考の枠組みを使うことが良くあります。ビジネスで使うフレームはたくさん提示されてきました。これらをすべて使うことなどできませんし、その必要もありません。
しかし、上手に使うことは必要なことです。物事を考えるときに、どう考えるかによって、違いが出てきます。ビジネスの場合、たった一人で考えるわけではないので、ある種の共通化、標準化が必要です。どう考えると、よりよく考えられるかが問題になります。
どういうフレームを使って考えるのが良いのでしょうか。ビジネスフレームワークの原則ともいうべきものがあるように思います。シンプルなものを適切に使えるようになるのが良いという原則です。シンプルなものほど、使い方にコツが必要になります。
2 使うフレームはベーシックでシンプルなもの
ビジネスで次々成功をしてきたマーケティングの先生は、「誰に・何を・どのように」で考えるように、複雑化させてはダメだと強調していました。マーケティングの厚い本は役に立たないという考えです。それよりもトレーニングが必要だということです。
シンプルなものほど効果があるけれども、簡単に使えるわけではありません。練習してピタッと行くようになったら、それが正しいということです。将棋で名人位についた米長邦雄はかつて、「[カン]が読みを超える」という言い方をしていました。
先に「これだ!」というのがわかって、それを検証していくということになります。マーケティングでもトレーニングをするうち、これは行けるというのがわかるようになってくるということでした。使うフレームはベーシックでシンプルなものというのが条件です。
3 適切に使いこなすことで見えてくること
哲学は本来、目的と手段で考えていました。ルネサンス期に科学が発展して、目標と手段という考えが出てきます。手段はいわば、どうするかを決めることです。ビジネスで言えば実行の計画に当たります。これでいこうという選択をする前提が、目的と目標です。
ビジネスの結論は、目的と目標から生まれます。目的と目標はしばしば概念が混乱してきました。価値観が伴うもの、フィロソフィーとも呼ばれるものが目的です。一方、客観水準を示して、達成の有無がわかり、達成の程度がわかるものが目標になります。
こうした基本のフレームが大切です。刑法での犯罪の判定では、「構成要件・違法性・責任」の順番で考えていきます。法的三段論法も標準となっているフレームです。シンプルなもの、ベーシックなものを適切に使いこなすことが学問の標準になっています。
こうした基本となるフレームを使いこなすうちに、世の中にたくさん提示されているフレームで、本当に使えるものは何であるかが見えてくるはずです。成果を上げた方々からの教えで身に染みるのは、基本のフレームをきっちり使うこなすということでした。
