■「よくわかる説明文の書き方」研修から

 

1 なぜ文書の標準化が求められるのか

久しぶりに大阪に行ってきました。やはりいい街です。ここで、「よくわかる説明文の書き方」という名前のついた研修をしてきました。今回、新しくテキストを作り出したものの、6時間の研修ではとても入りきらない内容があって、難航しました。

お話自体、特別な方法ではなく、シンプルなものです。ビジネス文は内容が問われます。スピードも問われます。相手が理解できるように書かなくてはいけません。一般に文章が上手な人の文章はスラスラ読めますが、しかし、スラスラ書いてはいません。

材料をどう料理して頭にスラスラ入るようにしようか…と時間をかけて苦しむのが普通です。しかし、ビジネス文の場合、内容レベルを維持しながら早く書きあげなくてはなりません。標準的な書き方が必要です。こうした秩序が文書の標準化につながります。

 

2 間違ったアプローチによる標準化

業務が多様になってきましたので、フォーマットを固定することによって文書の標準化をしようとしても無理ですね。しかし、どうしても文書の出来にばらつきがあったり、形式もばらばらなので、文書の標準化をしたい…というご相談があります。

あまり気の進まないお話になることが多いのが実情です。たいてい社内チームで検討しています…というお話があって、読点とカンマを統一させるとか、送り仮名の統一といった方向に進んでいます。あるいは、「が」の使い方、二重否定の禁止といったものです。

不幸にして、こうした方向からの標準化では意味がありません。それよりも、当事者のなした業務の一回性を示すTPO[いつ・どこで・どんな場合]を、このT・P・Oの順で記す…といったアプローチを取るべきです。この方が、本来の文書の標準化になります。

 

3 誰が・誰に・何を言うべきか

まず、TPOを明示することを原則とします。では、その中身をどう書くべきでしょうか。研修でお話したことは、「誰が・誰に・何を言うべきか」を考えて書くことが必要だ…ということでした。こうした当たり前すぎることが基本です。

自分の業務について報告する場合なら、私が、報告すべき人に、何を言うべきかを考えることになります。言うべきことは、(1)自分で行ったこと確認したこと、(2)報告を受ける人が必要とする情報…の2つが重なった領域になります。

報告するとき必要な条件は、内容が確認・検証できる客観性をもっていること…です。使える情報でなかったら無駄になってしまいます。定量化できるものは定量化し、それが出来ない場合、扱う内容を分析することが求められます。

その前提として、報告すべき内容を集めておかなくてはなりません。私達は忘れてしまいます。メモが必要です。簡潔な表現でメモを取る習慣を身につけましょう。慣れると、聞き取りにも威力を発揮します。こんなところからお話をしてきました。