1 2002年漢字制限の実質的撤廃 日本語は明治以降、大きな変化をしてきました。明治維新後に、漢字の読みを変えたり、第二次大戦後の国語改革でも、かなづかいを変え、漢字の使用制限をしたりの変更がありました。国の主導による国語政策の変更です。しかしそれと …

■日本語が大きく変わった時期:日本語への意識変化と漢字 続きを »

       1 同型なのに動詞文と形容詞文 日本語ついて語るときに、まだ動詞文とか形容詞文とかいう言い方があるようです。日本人が日本語を使うときに、動詞か形容詞かを意識して使っているはずはありません。感覚的におかしいからです。動詞か名詞かよりも、もっと意識をして …

■日本語文の4系統「どうした・どんなだ・あるいる・なのだ」:動詞文・形容詞文・名詞文のミスリード 続きを »

       1 敬語がきちんと使える人は例外 敬語が使えない人の話は、もうずいぶん前から聞かされていると思います。いい年して、まともな敬語が使えないと言われる人が、職場にもいたはずです。しかし、もはや多くの人が、まともな敬語が使えなくなっています。若者は、たいて …

■生成AIが敬語の簡略化を促進するのではないかという予感 続きを »

      1 「主題」という概念 「象は鼻が長い」という文を見て、おかしな文だという人はいません。しかし、微妙な感じを持つ人がいるはずです。このセンテンスで目立つのは「象」なのに、文末の「長い」に対応するのは、「象」ではなくて「鼻」ですから、何となく通常の文とは …

■「主題」という一対一対応のオモチャ文法:「は」「が」の機能 続きを »

     1 例文「この日に開催するのは、タイミングが悪いです」 もしも、「この日に開催するのは、タイミングが悪いです」という文があったとしましょう。主語になる言葉は、何か…という問題が出されたら、答えはどうなるのか、気になります。「この日に開催するのは」であるか …

■沈黙させるドリル問題:「この日に開催するのは、タイミングが悪いです」の主語 続きを »

      1 主語・述語がわからない 日本語文法の通説によると、日本語の主語というものはないということになる様子です。少なくとも主語の定義が明確になっていません。以前、成績の良い学生が、日本語文法について、主語と述語がわからないと言っていました。定義がないという …

■忘れ去られた日本語文法:リーダーたちの再教育を 続きを »

       1 その気にさせるだけの主題概念 日本語文法では、助詞「は」が主題を提示する機能を持つということになっています。そういうつもりで見れば、たしかにそんな気がするでしょう。「は」がついて主題となった言葉の後には、解説・説明が来るということです。こちらも、 …

■日本語文法の主題概念の曖昧さ:間違った前提 続きを »

        1 図解も文章も思考の整理が基礎 図解講座をする実施する際に、担当者が「思考の整理」という文言を講座名に入れてくれました。講義の中で「思考を整理して…」という言い方をしていましたが、私には講座名に入れる発想がありませんでした。どうやらこれはよい影響 …

■思考の整理と表現の工夫:二系統の形式を持つ日本語 続きを »

      1 画家は職業ではない 今年に入ってからも、知り合いの画家たちの個展やグループ展が開かれています。現役の画家たちが、油絵作品を中心に展覧会を開き、それを見に行く人がいるというのは、めずらしい話ではないでしょう。しかし、これは当たり前のことではないかもし …

■現役の画家が活躍する環境:日本文化の基礎を支える絵画 続きを »

      1 なつかしい『大野晋の日本語相談』 ずいぶん昔に読んだ本が出てきました。『大野晋の日本語相談』(朝日文庫)です。週刊朝日で読者からの日本語についての質問に対して、井上ひさし、大岡信、丸谷才一とともに、大野晋が答えていました。1986年から1992年ま …

■助詞ハの機能(役目)と主語概念:同列に扱うことのおかしさ 続きを »