■あらゆる言語に共通する基本的特性「線条性」:小松英雄『丁寧に読む古典』から
1 あらゆる言語に共通する基本的特性 小松英雄の『丁寧に読む古典』に「古典文法で説明できない構文」という章があります。「松も引き 若菜も摘まず なりぬるを いつしか桜 早も咲かなむ」という和歌で、「松も引き 若菜も摘まず」を、どういう風に解釈しなくては …
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1 あらゆる言語に共通する基本的特性 小松英雄の『丁寧に読む古典』に「古典文法で説明できない構文」という章があります。「松も引き 若菜も摘まず なりぬるを いつしか桜 早も咲かなむ」という和歌で、「松も引き 若菜も摘まず」を、どういう風に解釈しなくては …
1 1980-90年代に日本語がグローバル化 日本語文法について、文法のことなど何も知らないという知り合いに、大雑把な話をしました。現代の日本語ができたのは、そんなに昔のことではないはずです。日本企業が海外に出て行って、活躍していると言っても、それも最 …
1 主語は既知、主題は未知の言葉 先日、「日本語文法の今後」というブログを書きました。日本語の主語概念を統一的に理解するのは、もはや無理であり、新たな用語を作って概念を明確化するしかないという見解に賛成しています。さらに、主題の概念についても明確化が必 …
1 品詞概念の標準化 英語の場合、品詞概念が確立しています。時間をかけて品詞を標準化した結果、[品詞分類に基づいて正確に理解できることこそが、印欧系諸語の本当の特質なのである]ということになりました(渡部昇一『アングロ・サクソン文明落穂集12』:p …
1 今後の日本語文法はどうなるか ふと思い出して、2014年に出た『日本語文法事典』(大修館書店)を見てみました。この事典には「主語」と「主題」の項目があります。同じ出版社から出た2005年の『日本語教育事典』には「主語」の項目がありませんでした。当然 …
1 外形を絶対視する思考 日本語の文法を再構築すべきであるという考えをもったのは、失語症の方々とのおつき合いからでした。ほぼ十年、おつきあいさせていただきました。言語聴覚士の行う訓練に効果がないのは常識になっています。独自の方法を考える必要がありま …
1 教科書には「主語・述語」の解説 文章チェック講座を行ってきました。リーダーの方々が、スタッフの文章をどうチェックしたらよいのかについての講座です。さらに生成AIの作った文書のチェックも問題になるでしょう。この時期に、大勢の方にご参加いただき、感謝し …
1 基本文が名詞文・動詞文・形容詞文のみ(?) 日本語文法の脱英文法化が必要だという主張を、金谷武洋が『日本語は滅びない』でしていました。その通りでしょう。しかし、どうしたわけか日本語の基本文が、名詞文・動詞文・形容詞文と3種類しかないというのです。 …
1 いまだに三上章の文法 日本語の文章をきちんと読みこなして、これを評価することは、リーダーにとって大切なことです。江藤裕之によると、英語の論文の場合、文法ルールにそった表現が求められるとのことでした。当然ともいえます。しかし日本語の場合、文法が整 …
1 ノーベル賞受賞記念講演「美しい日本の私」 川端康成がノーベル賞受賞の記念講演で演説したのが「美しい日本の私」でした。1968年の講演ですから、ずいぶん前のものです。何かで話題になったのでしょうか、この演題の日本語が、どういう構造になっているのかと …