1 思考形式と言語形式 『日本語の歴史 7』で言うように、日本語のセンテンスにおいても、[私たちは、判断をする場合に、かならずある物(主辞)について何かを述べる(述辞)。その思考形式はどこへ行っても変わらない](p.58)と言えます。これは思考形式のお …

■主体と文末の呼応:「コンニャクは太らない」の解釈 続きを »

      1 思考形式と主辞と述辞の構造 日本語の重心が文末に置かれているということは、通説の日本語文法では前提になっています。通説では文末を「述語」と呼び、センテンスの唯一の中核として位置づけています。センテンスが述語一本を中核にして立っているイメージといった …

■日本語の主辞と述辞:主体と文末の呼応が不可欠な構造 続きを »

      1 後置される重心・軸足 日本語のセンテンスは、文末が要になっています。要とは言葉を束ねる役割を果たしているということです。「今日、学校で演奏会があります」という文なら、「今日…あります」「学校で…あります」「演奏会が…あります」と、「あります」が束ね …

■日本語のセンテンスにおける重心・軸足:強調との関係 続きを »

      1 標準的教科書での4要素 日本語文法における「主題」という存在は、基本的なセンテンスを構成する要素と扱われているようです。『基礎日本語文法』(くろしお出版)でも、第1部2節「文の基本構造」に[「Xは」の形で文の陳述の対象を表す要素を、「主題」呼ぶ]( …

■日本語文法における「主題」の再定義:要素ではなく作用 続きを »

     1 ガイドブックの解説書 益岡隆志『24週日本語文法ツアー』という本があります。著者は『基礎日本語文法』という日本語文法の本でもかなり使われている本を書いた人です。日本語文法の本を24週間もかけて読むのは大変な気もします。とはいえ180頁足らずの本ですか …

■日本語文法学者との「見解のズレ」と「考え方のズレ」:『24週日本語文法ツアー』 続きを »

     1 思考形式の構造と言語形式の構造 いま少しずつ日本語文法についてまとめています。通説的な日本語文法の本とは、ずいぶん違った内容になりそうです。講義をした経験からいっても、通説的な日本語文法は、ほとんど受け入れられていません。小学校で習った文法は、それと …

■日本語の文法の問題点:思考形式の構造と乖離する通説的文法 続きを »

      1 主語・述語の定義 何かを説明するときに、その分野のキーワードを使うことはよくあることです。ある種の専門用語ではあります。かなり世の中に浸透している用語であっても、気をつけないと、用語の概念が違ったまま、やり取りすることになりかねません。 基本となる …

■基本となる用語概念の混乱:主語と述語 続きを »

      1 新設の講座 文章の書き方講座を行ってきました。事前にアンケートを実施していただき、その内容を反映させてテキストを作ったつもりでしたが、新設の講座は思ったように行きません。残念ながら、苦痛したつもりのところでも、これは失敗だと思う点がありました。 講 …

■文章の書き方講座を終えて:標準形式と分析ツール 続きを »

     1 原点回帰 昨日、新設の文章作成講座のテキストをどうにか完成させて送りました。講義内容が二転三転しためずらしい講座です。最初に提示されたコンセプトが少し修正になって、内容を変更したところ、担当者から前のほうがよかったとのご意見がありました。 修正という …

■「ビジネス文章・技術文章の正しい書き方」:講座のコンセプト 続きを »

      1 翻訳に堪える海外でも通用する日本語 日本語で文章を書くための講座があります。そのテキストを作り始めました。事前アンケートを実施していただいているので、受講される方のご要望が何となく見えてきます。それなしには、いまの時期、講義内容を決めるわけにはいか …

■翻訳に堪える日本語を書くときの前提 続きを »