■年功序列の気分を排して、再チャレンジつきの成果主義を:最近の事例から

    

1 年功序列の発想で失敗した事例

組織にとって、あまりよろしくない話が重なって聞こえてきました。日本の組織にありがちなことかもしれません。組織というよりも個人に、年功序列という発想がまだ強く残っているようです。古くから組織にいた人の暴走と、追放の話が続けて聞こえてきました。

一方の話は、以前からの懸案だったようです。ここ10年で数倍の規模になった会社に、8年いた人が、何かの決定になると、口を出すことが多くて困っていたとのことでした。新しく入ってきた人たちは、なぜか、それをやめさせることができなかったとのこと。

どうやら社長と親しいという幻想があったようです。しかし小さな業務違反行為をもとに、新しくやってきた上司が、別の部署に異動させたとのことでした。実質的な降格人事だったようです。成果を上げていない人が、組織を無駄に混乱させていたことになります。

      

2 成果のない人を高い地位に就けるリスク

もう一つのケースは、まだ継続中とはいえ、ほぼ決着がついたとのことです。こちらは二十年近く在籍しているベテランが、自分の都合に合わせて組織の方針を変えようとするため、若手が困惑していたようです。ついにトップから、強い警告が出たとのことでした。

成果の乏しい人だったようですが、面倒見は良く、押しが強くて面倒な人だと見られていたとのこと。古くからいるため、それなりの地位になってしまったようです。自分が組織を率いているという勘違いが行き過ぎて、もはや降格間違いなしだと聞きました。

二つの事例に共通するのは、他の人よりも長く組織に在籍していたこと、成果を上げていなかったこと、それなりの地位についていたことです。悪影響が臨界点を超えてきたために、やっと組織が動いたということになります。両者とも、対応が後手に回りました。

     

3 再チャレンジつきの成果主義

トップが組織の目的・ミッションを明確にして、それを実現するための方策を示すのは、必要不可欠なことです。ことに小さ目な組織の場合、トップがその気になれば、即効性があります。自主性の尊重というのは、目的・ミッションを明確にした後の話です。

本来、目的・ミッションを明確にして、この指とまれでスタッフを募集すべきことではありました。しかし、その時々で人集めに苦労もします。長期で勤めてくれる人の存在がありがたかった面があったようです。しかし年功序列の発想は邪魔になりました。

成果を冷静に見て、若手の抜擢が必要だったはずです。しかし年次が若くて年齢も下の人を、ベテランの上に持ってくるのは、案外面倒だと言うのです。そういう面はあります。しかし、目的・ミッションに反する行動があったなら、早めの警告か降格が必要でした。

最近は抜擢人事もめずらしくありません。失敗例もありますが、大切なのは再チャレンジを認めることです。そうすれば、成果に基づいて抜擢も降格も柔軟に実施できます。たったこれだけで、うまくいく組織もあります。小さな組織の定番の方法かもしれません。