■自分流の確立:どうすれば投資で億単位の利益が上げられるかと聞かれて
1 成功事例を分析
どんな分野でも、新しいことを始めようとすると、わからないことが多くて、さてどうしようかと困ることが起こります。これは自分にとって新しいことである場合が多いのですが、そういう時に、成功事例を探すのは、王道と言ってよいアプローチでしょう。
世の中で、誰もしたことのないことなら、成功事例はありません。しかし、すでに成功している人がいるなら、失敗事例を見るよりもまずは、成功事例を見るべきです。成功している人がいるというだけで、安心します。成功の可能性があるということですから。
問題は成功事例を自分に役立てるのに、どうするのがよいかということになります。成功した方法に王道があるのなら良いのです。しかし、そういうケースは少数でしょう。成功事例を分析して、自分が実践可能であるかどうか、選択が必要になります。
2 成功事例の限界
具体的なことのほうが、わかりやすいでしょう。株式市場が上昇しているためなのか、少し前に、どうすれば株で億単位の利益を上げられるかと、若者から聞かれました。私にはわかりませんし、良い成功事例はこれだと、サンプルを示すこともできません。
成功した事例があるのは確かですし、失敗事例を見ても意味がありませんから、成功事例を見るのは間違っていないでしょう。しかし成功事例がいくつもあるのが心強いとも言えません。若者は、成功したいと素直なものです。私は苦笑することになりました。
そう親しいわけではありませんが、株式投資で成功して、億単位の利益を上げた人を知っています。その人に聞いたら、成功するでしょうか。たぶんそうはならないはずです。その人がどうやって成功したのかと言えば、好きな会社の株を買っただけでした。
3 自分流の確立には実践が不可欠
再現の可能性がどこまであるのか、自分が実践できるのか、成功事例を分析する場合、こうした点を考慮する必要があります。自分が実践するという条件が、成功事例を選択させることになるはずです。このアプローチは無理だと、多分感じるものがあるでしょう。
若者に、株価の表示画面を何度も見て、売り買いを繰り返したいのか聞いてみました。それは嫌だと言います。どうしたいのかと聞くと、放置しておいて上がるのが良いというのです。それなら長期で成長していく会社を選んで、そこに投資するしかないでしょう。
どうすれば、長期で成長する会社が見つけられるのか、その点に焦点を当てて、成功事例を見ていけば、自分でも実践できそうな方法が見つかるかもしれません。あとは実践しながら修正していくしかないのでしょう。仮説を実行して、検証していくということです。
自分流を確立しようとしたら、自分で何かを感じ取る過程が必要不可欠になります。実践する前に、成功事例から学ぶことも必要でしょう。意外でしたが、投資スタイルを考えることは、自分流をどう確立するかを考えるのに、良い素材、良い分野かもしれません。
