■業務マニュアル作成講座を受講する人たちの変化
1 受講者の変化
いま業務マニュアル作成講座のテキストを作っています。この講座の場合、受講者の要望が大きく変わるため、事前アンケートを行って、その結果を見てからでないとテキストが作れません。驚くほどコロナ前とコロナ後で、講座内容が変わってきました。
コロナが収まりかけて、やっと会場での講義が再開されたのが2023年だったと思います。参加者全員がマスクをして、講師が話す席を受講される方から離れたところにしてという方式でした。いまでは、大変だったなあ、そんなことあったねという感じでしょうか。
業務マニュアルを作成する人はたいていの場合、ある程度、仕事のことがわかっている人たちです。ベテランがいて、若手のリーダーがいてという感じが普通になります。しかし久しぶりの会場の講義で、新入社員といった感じの人たちが大半を占めていました。
2 作成が受講目的なのか否か
何人かの受講者に聞いてみると、マニュアルを使ったことがないとのことです。そもそもマニュアルとはどんなものか、わからないということですから、いきなり作成するのは無理でした。コロナの影響からか、マニュアル通りの仕事などできなかったのでしょう。
当時の講座後の記録には、「参加者 (1)マニュアルを作成したことがない人たち、(2)マニュアルの作成を指導されたことがない人たち、(3)マニュアルを使って効率的な業務をした経験がない人たち」とあります。受講目的が、作成ではなかったのです。
これがきっかけで、事前アンケートを実施するようになりました。今年の講座内容もかなり変化するはずです。事前アンケートを見ると、リーダー格の人たちがほとんどを占めています。業務を見直すのなら、業務マニュアルを作り直すのが効果的でしょう。
3 仕組みを作って反復すること
業務マニュアルを作るのは、そう簡単ではありません。ビジネス文書の中で一番難易度の高いものでしょう。適切に作成された業務マニュアルならば、必ず成果が上がります。成果が上がらなかったら、そのマニュアルの出来は良くないということです。
新入社員が、先輩から手順を聞いて、それを書きとったらマニュアルになるという話があります。それもマニュアルでしょうし、簡単な手順を確認するのには有効かもしれません。しかしそれだけでは物足りないはずです。業務の仕組みが必要になります。
たんに手順を示したり、ルールを列記するだけでは、業務が高度化するにつれて物足りないだけでなく、対応しきれなくなります。こういう方法で業務をすれば、手順通りにルールを守ることができるという仕組みを作った上で、反復することが効果的です。
業務がわかること、全体的な体系が見えてくることが必要になります。逆に言うと、業務マニュアルを作ることで業務がわかり、全体的な体系がわかるようになるのです。いま、事前アンケートのレベルの高さから、少し緊張しながらテキストを作成しています。
