■主観的・主体的な創造的読書のすすめ:本は創造のための最強の道具

     

1 主観的・主体的な創造的読書

ビジネス人が本を読む場合、おおざっぱに言うと、二通りの読み方になるだろうと思います。一つは、筆者の記述を正確に読み取り、正確な理解に基づいて、本の内容を身につけようという方向です。もう一つは、本の記述をヒントにしようとする読書になります。

基礎を身につけるには、自分に引き寄せて読んでしまっては、正確な理解になりません。筆者の言うところはどういうことなのか、正確な読み取りができないと困ります。こちらは基礎的なトレーニングが必要です。これができないと、大きなハンディになります。

一方、本の記述をヒントにするためには、自分に引き寄せて、これは面白いとか、連想が働いたり、ふと思いついたということが大切です。基礎的なトレーニングができている人も、こちらの系統の読書が必要でしょう。主観的で、主体的でもある創造的な読書です。

       

2 早く読むから流れがつかめる

まじめな人が、本を購入すると、きっちり最初のページから丁寧に読んでいこうとして、挫折する話を聞くことがあります。先を急ぐうちに、だんだん調子に乗ってきて、最後まで読んでしまったということもありますから、これはもったいないことです。

最近、本を読まないといけないという人が出てきています。ところが読み終えるのに時間がかかりすぎているのです。もっと早く読まないと、流れがかえってつかめなくなってしまいます。教科書を勉強するような読書では、いつまでたっても量が増えません。

逆に、自分が面白いと思うところを探そうとして、どんどん先に進んでいき、最後までこれはというところがなかったら、縁がなかったと思うほうが気が楽です。そうやって何冊かを手にとるうちに、これは素晴らしいという本に出合えれば、それで十分でしょう。

      

3 本は創造のための最強の道具

ビジネス人が資格を取るとか、何らかの義務的なことのためにテキストを学ぶということ以外に、興味があってあれこれ知っている分野があることは大切です。自分の中に素材がないと、新しいことが思いつきません。興味や面白さ優先の読書が大切になります。

おいしそうだと思った食事をオーダーして、思ったほどでなかったとしても、それは仕方ありません。予想通りおいしいものが見つかれば、それで満足でしょう。本も同じです。面白そうだと思ったら、読んでみないといけません。さっさと読むことです。

その際、面白いところには印をつけたり、思いつきを書いておかないと、忘れてしまいます。せっかく読むのですから、それらが消えてしまわないようにする工夫が必要です。その場でその本に書いておくのが一番簡単でしょう。だから本を買ったほうが得なのです。

本屋さんに行って実物を手に取って、さらっと立ち読みするだけで、何となくこれは良いと感じることがあります。出会いを求めて、あえて時間を取って本屋さんや図書館に行くのは、報われることです。何かを創造するのに、本は最強の道具の一つと言えます。