■武器としての文章力:生成AI発展の影響
1 生成AIと人間の能力比較
文章力が大切だというのは、昔から言われていたことでした。しかし、何だかここへきて、切実な感じで、文章力という人が出てきています。生成AIの影響です。もはや生成AIが作成した要約文のほうが、ビジネス人の作る要約文より良いことがあります。
いくつかの業種の人に、仮に要約文を作ったとして、生成AIを超える人がどのくらいいるかと聞いてみたことがあります。生成AIを超えるのは1割、生成AIと同等が3割、負ける人が6割と言うと、そんなはずはないと言われることが多くなりました。
たしかに生成AIが発展してきています。その結果、負ける人が8割だという主張が多くなってきました。技術が変わりますから、仮説の数字であった「1:3:6」が崩れたということです。まだ一年もたたないうちに、かなり能力が上がっています。
2 モデルとなる機械の利用の発展
月ごとに発展する生成AIを見ていると、さすがに心配になるのでしょう。本当にひさしぶりのことですが、文章力という言葉が、企業幹部から聞かれるようになってきました。すでに文章だけでなくて、画像認識も圧倒的に進歩するはずだという人もいます。
いずれにしても、生成AIが機械的に猛スピードで処理したものが、要約などの場合、明らかに普通のビジネス文のものよりも、質が良いことがあるのです。こうした事実に違和感というか、危機感を抱くのは自然ではあります。では、どうすればよいのでしょう。
たいてい、こんな話になります。機械が加工するほうが、圧倒的に速くて正確なことなどいくらでもある。それを上手に利用するのが人間の役割だから、機械に負けても危機感を抱く必要はないのだ…と。では、どうすれば上手にAIの文章を利用できるのでしょうか。
3 文章力がリーダーの条件
要約の場合、先の話からすると、生成AIよりも優れた要約が作れる人が、推計で1割いるはずでした。その人たちが重要になります。生成AIは少なくとも現時点では、文章が中心的なものです。修正するには、生成AIの文章力を超える人が必要だということです。
生成AIの文章を上手に利用するとは、叩き台として使うことになります。作業は生成AIの得意なものですが、完成形を作るのは、あまり得意ではありません。生成AIの文章をそのまま利用せずに、人間が、それをチェックして加工する必要があります。
文章力のあるリーダーが、生成AIの文章をチェックするのです。全体の1割でも、もっと少なかったとしても、生成AIを超える文章が書ける人がいたら、チェック基準を作成することも可能になるかもしれません。だから生成AIに勝つ人が欲しいということです。
かつてビジネス文の書ける人がイギリスでは新貴族になれたというお話があります。現在の日本で、生成AIに負けない文章を書く人が、リーダーになれるという認識が少しずつ出てきています。そういう人でないと、生成AIの文章を添削できそうにないためです。
