1 検証のために読む たとえ小さくても、組織をゼロから作った人なら、最初からすべてが見通せるものでもなくて、何度となく思う通りに行かないといった経験をするはずです。戦略論の本での話のようには行きません。必ず失敗がありますし、無駄なことをあれこれやる …

■マネジメントの本を読む時期と読み方について 続きを »

        1 日本古代史に対する不満 以前、何でまた日本の古代史などに興味があるのと聞かれたことがあります。材料が少ない中で、どうやって合理的な解釈をして、どんな状況であったかを考えていくのは、とても興味深いことです。日本の古代がどんなだったのか、それ自体、 …

■日本古代史について宮崎市定の補強:明石散人『謎ジパング』から 続きを »

       1 20世紀を代表する画家モランディ ご指導いただいている画家の山口実先生から、モランディが20世紀を代表するような画家と評価されるのか、ちょっと不思議な気がするという話を聞いたことがあります。たしかに、そこまで偉大な画家だったのかと、微妙な感じにも …

■絵画から感性を追放する試みの失敗:モランディとモンドリアン 続きを »

       1 論理的で機能的な言語 山口仲美の『日本語が消滅する』という本があります。消滅の話はどうでも良いものです。その可能性を語っているにすぎません。それよりも、『日本語の歴史』を書いた人が、日本語のエッセンスを語っている点が、この本での貴重なところです。 …

■文末の決定権が極めて大きい日本語:山口仲美『日本語が消滅する』から 続きを »

       1 若手リーダーからの相談 若手のリーダーがやってきました。会社であれこれあったようです。最近は人手不足でうまくいかない状況になっています。当然のように効率化を進めてきました。ところが転職してきた人たちが、ほとんどやる気がないようです。どうしたらよい …

■新しい状況への対処:やる気のないスタッフに苦労する若手リーダーの相談 続きを »

     1 バブルピーク時に書かれた『「耕す文化」の時代』 ふと思い出して、木村尚三郎の『「耕す文化」の時代』を手に取りました。1988年に出た本です。PHP文庫になったのが1992年。バブル経済がピークになったころに書かれて読まれた本ということになります。「日 …

■木村尚三郎『「耕す文化」の時代』:「文化」と「文明」を考える 続きを »

    1 「は」と「が」の使い分け 日本語能力の高い留学生でも、「は」と「が」の使い分けには苦労しています。日本語能力が高い人ほど、逆に難しさを感じるようです。留学生だけではありません。優秀な日本人学生の方が、使い分けを知りたがります。しかし日本語文法の説明は使 …

■「は」と「が」をめぐって:日本語文法の改革と再構築 続きを »

      1 N1合格者のレベル 留学生が「日本語能力試験」のN1(エヌイチ)に合格するのは大変なことだと言われています。日本語を母語とする人でも、簡単な問題ではないとのことです。しかし合格者たちは、日本語は難しいといいます。実際、書くのはまだまだ、読むのにも不 …

■「は」と「が」の違いと使い分け:日本人とN1合格者への解説例 続きを »

       1 モノの要素と構造 モノには要素と構造があると、畑村洋太郎は『創造学のすすめ』などで何度も語っていました。その通りでしょう。しかし要素を簡単に抽出できないことがあります。要素の概念が明確にされないまま、それらを要素として扱うことがあるということです …

■文法は絶対的ではないが必要な存在:不明確な要素と構造 続きを »

       1 文藝の展開を秩序づける表現理念 小西甚一の『日本文学史』は1953年に出版されたものです。30代後半に書かれたものでした。現在は講談社学術文庫版があり、入手も簡単になっています。『日本文藝史』で示された「雅・俗・雅俗」は、まだ「雅・俗・俳諧」とい …

■秩序づけの原理を考えたい:小西甚一『日本文学史』を読んでの反省 続きを »