1 思考形式と主辞と述辞の構造 日本語の重心が文末に置かれているということは、通説の日本語文法では前提になっています。通説では文末を「述語」と呼び、センテンスの唯一の中核として位置づけています。センテンスが述語一本を中核にして立っているイメージといった …

■日本語の主辞と述辞:主体と文末の呼応が不可欠な構造 続きを »

      1 後置される重心・軸足 日本語のセンテンスは、文末が要になっています。要とは言葉を束ねる役割を果たしているということです。「今日、学校で演奏会があります」という文なら、「今日…あります」「学校で…あります」「演奏会が…あります」と、「あります」が束ね …

■日本語のセンテンスにおける重心・軸足:強調との関係 続きを »

      1 標準的教科書での4要素 日本語文法における「主題」という存在は、基本的なセンテンスを構成する要素と扱われているようです。『基礎日本語文法』(くろしお出版)でも、第1部2節「文の基本構造」に[「Xは」の形で文の陳述の対象を表す要素を、「主題」呼ぶ]( …

■日本語文法における「主題」の再定義:要素ではなく作用 続きを »

      1 若者との対話 秋になってから、若者が何度かやってきていました。秋の展覧会シーズンに、いくつか行きたい展示があったようです。しかし画廊に行くのは慣れてなくて、同行したいということでした。わからなくはありません。たいてい、そのときに仕事の話が出てきます …

■オピニオンリーダーがいない時代の新しいコンセプト:支持政党なしの浮動票が動く予感 続きを »

       1 中井久夫のつくったマニュアル 日本を代表する精神科医だった中井久夫は、マニュアルの傑作を書いていました。『臨床瑣談』に「ウイルス学実験手技マニュアル」は1962年に作られ、[1995年くらいまで用いられて]いた[たぶん私のロンゲスト・セラーである …

■マニュアル作りのエッセンス:中井久彦『臨床瑣談』から 続きを »

     1 「密結合」と「疎結合」 別の分野の方々のお話を聞いてみると、ここでもこういう考え方でやっているのかと感じることがあります。IT技術者のお話を聞いたときに、マニュアルの構造について考えました。IT技術の専門的なことはわかりませんが、興味深く思ったことが …

■マニュアルの基礎的構造:「疎結合」 続きを »

     1 ガイドブックの解説書 益岡隆志『24週日本語文法ツアー』という本があります。著者は『基礎日本語文法』という日本語文法の本でもかなり使われている本を書いた人です。日本語文法の本を24週間もかけて読むのは大変な気もします。とはいえ180頁足らずの本ですか …

■日本語文法学者との「見解のズレ」と「考え方のズレ」:『24週日本語文法ツアー』 続きを »

      1 意味不明の概念 チームのリーダーになった若者が、上司からビジョンという言葉で、あるスローガンを提示されて、ほとほと困っていました。若手のリーダーも、ビジョンという言葉は聞いたことがあります。しかしどんな意味で使っているのか、わからないというのです。 …

■ビジョン・イノベーション・コンセプトについて:山田壮夫『コンセプトのつくり方』 続きを »

     1 思考形式の構造と言語形式の構造 いま少しずつ日本語文法についてまとめています。通説的な日本語文法の本とは、ずいぶん違った内容になりそうです。講義をした経験からいっても、通説的な日本語文法は、ほとんど受け入れられていません。小学校で習った文法は、それと …

■日本語の文法の問題点:思考形式の構造と乖離する通説的文法 続きを »

      1 半分が辞めていく職場 知り合いから、業務マニュアルを作ったけれども、ビジョンを盛り込むようにと上司から言われて、初めてうちの会社にビジョンがあるのを知ったという話を聞きました。いままで業務マニュアルなしで、あれだけの仕事をしていたのかと驚きます。 …

■ルーティンの仕事を楽にする業務マニュアル:事前に洗練された仕組みを提示すべし 続きを »