■OJTマニュアル作成講座を終えて

   

1 講義中にOJTマニュアルを作る

30日にOJTマニュアル作成講座を実施しました。今回は、講座の募集が直前に決まって心配していましたが、多数のご参加をいただき感謝しています。こちらの話を聞くだけではもったいないので、講義中にOJTマニュアルを作っていただきました。

受講された方がいいマニュアルを作ってくだされば、講座は成功といえます。今回、何人もの方が素晴らしいマニュアルを作ってくださったので、うれしく思いました。いきなり完璧にはなりませんが、実践しながら改善していってくださることを願っています。

単にOJTを実施し指導するだけではあとに記録が残りません。事前にどんなプログラムでOJTを実施するのか、指導する側は記述しておく必要があります。それを事前に検証し、事後にも検証することによって、改善していくことができるのです。

       

2 指導する側が実施方法を記述しておく文書

OJTマニュアルという言い方をしていますが、実際のところまだ定着した名称ではありません。プログラムとか、メソッドと言われるものは、マニュアルの内容を示すものです。そこにいくつかの項目が加われば、OJTマニュアルになるでしょう。

OJTマニュアルを簡潔に説明するなら、指導する側が実施方法を記述しておく文書ということになります。記述しようとするからこそ、どういう項目を指導したらよいのか、どんなふうに指導していったらよいのかといったことが意識されるようになるのです。

こうした意識がよりよいモノにする原動力になります。リーダー養成をするときに、どう自分の経験を伝えたらよいのか、意識して考える経験は不可欠のものでしょう。したがってOJTマニュアルを作成することは、指導者の実力をつけることになります。

      

3 効果を上げたマニュアルの特徴

OJTマニュアルの場合、指導する側はわかっていることを教えるということですから、詳細な記述は必要ありません。どういう人に教えるのかを明確にして、教える項目はこれとこれと絞り込み、教える順番はこれが良いという風に決めていきます。

よほどのことがない限り、大規模なOJTのプログラムを組まないことです。OJTを実施するのに各方面に負荷がかかりすぎてしまうと、OJTの実施が困難になります。ポイントを絞ったシンプルな形式のマニュアルのほうが実践しやすいということです。

何をしたらよいのかが明確で実行可能なほど、実践され定着しやすくなります。教える項目を絞り込むこと、絞り込んだ項目が具体的であることが大切な条件です。いかに少なく教えるかということがポイントとなるでしょう。当然、簡単ではありません。

実際に効果を上げたマニュアルをいくつかご紹介しました。どれもが、たったこれだけのことかと驚くほどの少数項目で、大きな成果を上げています。これこそがノウハウです。もっと効果的なOJTマニュアルが作れるようになりたいと、改めて思いました。

      

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