■OJT用・指導者用のマニュアルの作成:なぜ短時間で作成できるのか

     

1 薄いほうがよいマニュアル

OJT用のマニュアル、指導用のマニュアルについて、何度か書きました。少し前に、何で業務マニュアルや操作マニュアルはセミナーで作成できないのに、このマニュアルだけは、その場で作れるのですかという質問がありました。

この点について、もっと焦点を絞って書いておいた方がいいかもしれません。何となく書いてはいましたが、作成時間がかなり違いますし、記述内容が大きく違います。内容にもよりけりですが、圧倒的に薄いですし、作成時間も短くて済みます。

圧倒的に薄くつくらなくてはいけないものですし、作成も短時間でできなくてはいけないのです。これは作成者の条件だとも言えます。指導者が使うときのことを考えると、薄いほうが良いのです。薄いものですから、内容がわかればすぐに作れます。

      

2 一番勉強になるのは指導者

OJT用のマニュアル、指導用のマニュアルというのは、指導するにふさわしい人が作るものだということです。指導者ならば、このケースではどうするのがいいのかと、ある程度わからなくてはなりません。それが見えてくれば、こうすればいいとなります。

(1)誰に指導するのか、(2)何を指導するのか、(3)指導実施の時間などの条件はどうか。まずこれらを明確にして、一番効果的なのはどんなものになるかを考えていきます。考える内容は基本的なことですし、この基本はどのケースでも大きく変わりません。

したがって、慣れてくれば、どんどん作れるようになります。コツのようなものがわかることが、マニュアル作成のスピードをあげることになります。最初はマニュアル作成者が指導に当たることになるでしょう。指導者が一番勉強になるはずです。

      

3 シンプル・簡潔が条件

マーケティングの場合でも、「誰に・何を・どのように」を考えることが一番ベースになります。指導する場合も同じです。「誰に・何を」が決まったら、指導環境、指導時間を考えて、どのように進めていったらいいかが決まってきます。

これが決められたら、あとは簡単です。何を、どんな順番で教えていくかがわかれば十分だということになります。指導する側は、教える内容に関して知っているはずですし、それは当然の前提といってよいでしょう。簡潔に記述すべきだということです。

指導する側は、ぱっと見て、こう進めていけばいいんだと確認できれば、それで事足ります。形式的に見れば、シンプルな業務フローに、ポイントを記述したといったイメージでしょう。シンプル・簡潔が条件ですから、内容が見えれば、すぐに作成できるのです。

      

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