■業務マニュアルを活かすために工夫すべきこと

      

1 新しい事業所での実験

いま新しい業務マニュアルを作っているリーダーがいます。来期から新しい事業所を開設するためです。リーダーに選ばれた人に一任ということでした。現在行っている業務をそのまま行うのではなくて、小さな事業所を実験場にするつもりのようです。

業務マニュアルというのはきちんと作れば、成果が必ず出ます。前回記したように、成功した業務マニュアルは成果が上がるものです。成果が上がらなかったらまだ成功していません。だから成果が上がるように直していくことになります。

今回は新設の組織ですから、その業務に従事したことのない人たちが採用になる予定です。少人数で始めるにしても、いきなり成果をあげていくのはそう簡単ではありません。段階を踏んで、仕事を覚えてもらうことになります。

      

2 必要な業務のマニュアル化

リーダーがまず行わなくてはならないのは、必要な業務のマニュアル化をすることです。これを年内に終える予定でいます。その次に、仕事を習得するまでの複数のステップを作り、いつまでに習得すべきかを決め、その習得方法を考えるなくてはなりません。

こうやって何段階かのステップを用意しておくことは効果的です。自分がどこまで達成できたのかわかりやすいですし、次にどこまで進むべきかがわかるようになります。ステップを作る方法は、仕事をゼロから習得してもらう場合、とても有効な方法です。

こうやってステップを進んでいくときにビジョンが必要になります。どういう姿になったらよいのか、それを明確にしておくことによって、方向が示されることになるのです。ビジョンは、自社側の目標と顧客側の満足度をバランスさせて作り上げていきます。

     

3 業務周辺の整備

業務マニュアルをどう使うかによって、ずいぶん準備が違ってきます。業務それ自体のマニュアルと連携させる必要のある事項はたくさんあります。例えば業務に関連する業界の事情が分かっていないと困る場合があります。

こういう場合、業界の常識と現状を理解してもらうことが不可欠です。資料を作り、研修をしておかなくてはなりません。それが業務に関連して、どう活かされるのか、具体的にわかる工夫が必要です。知識ゼロの人に教える場合、シンプルさが大切になります。

しばしば行う方法は、不可欠な内容を何カ条かにまとめることです。箇条書きでまとめると、研修が活きてくることがよくあります。成果をあげるためには、本来の業務に関するマニュアルだけでなくて、その周辺の整備が必要になるということです。

      

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