■業務の見直し、あるいは人材育成のポイント:信号の受信

    

1 体の反応

連日暑い日が続いています。複数の講座のテキストを新たに作るために、資料探しにあちこち回っていました。熱中症にならないようにと、水分も供給し、しばしば冷房のある本屋さんで本を探したり、気をつけていたつもりです。幸い熱中症にはなりませんでした。

しかし家に戻ってから、資料を読もうとしても、うまく進みません。どうやら急性の夏バテといった感じです。エネルギーの消耗が一気に来たのでしょうか。たいしたことなかったのかもしれませんが、さっさと諦めてぼんやりするうち、寝ていました。

障碍者の会にいましたから、何だかおかしいと感じたときには、休むことにしています。たぶん普段は一般的な基準から言えば、無謀なことをしている方でしょう。しかし大したことないはずのときでも、危ないと感じたなら、ひと休みして体の状況をみます。

こんな話は、そうめずらしいことではないでしょう。当たり前のことと言えます。しかし、これが障碍者の会で学んだ一番大切なことの一つです。なぜなのかは、よくわからなくても、体が信号を発しています。間違いなく発しているはずだという発想です。

      

2 業務の見直しで大切なこと

業務の見直しに関しても、この点を意識しています。一番大切なポイントの一つです。何だかおかしいと思うことがあったら、理由がわからなくても、そこに焦点を当てて、すぐにチェックしていくべきでしょう。その後になると、分からなくなることが多いのです。

最初に何らかの警告の信号が出ています。仕組みの上で、おかしなことがあったならば、間違いなく、そのひずみが出ているはずなのです。それに気がつくかどうかでしかありません。発信は必ずあります。そうした発想で、業務の聞き取りをしてきました。

こうした話は、相手を選ぶのでしょうか。かならずしも通じるものではありません。先日、業務についての話をしたときに、たまたまこんな話をしていました。このときは、人材育成の話が中心でしたから、あまり関係ないのではという受け取り方だったようです。

      

3 理屈よりも実際の反応を重視

聞こうと思わなかったら、聞こえないことがあります。いずれ、本気で人材育成を始めようとしたら、一番大切なことになることは間違いありません。最初から、強調しても意味がないことです。思い当たる人が気がつくまで待つほうが、その後に期待が持てます。

優秀な療法士は、様々なスキルをもった人でもありますが、その点で評価されたなら心外のはずです。リハビリというのは、それを行ったら、間違いなく反応があります。たった1回でも反応がありますから、それをどれだけ早く、正確に気づくかが勝負です。

効果的なものならば、それを継続させ、さらに効果をあげるように改善していくことができます。実際のところ、効果的がどうか、気づこうとしない療法士もいました。この差は歴然としています。一般になされていることが、効果的でないこともあるのです。

理屈よりも先に、実際の反応が現れます。それをキャッチしなくては、意味がありません。そうなると、何をしたかを意識する必要があります。人材育成の際に重要なのは、その反応をどうキャッチし、それにどう対応するかということになるはずです。

     

カテゴリー: マネジメント パーマリンク