■「誰に・何を・どのように」:マーケティングの基本

     

1 プロのシンプルな考え方

マーケティングの基本について、新入社員向けに資料を作ったものがありましたので、HPのトップに載せておきました。少し前に作ったものですが、スライドだけではわかりにくいと思って、ささやかな説明を加えたものです。今回、すこし改訂しました。

こういう資料を作るようになったきっかけがあります。マーケティングの本を読んでも、よくわからないという感覚がありました。どんな本をお読みになったのか知りませんが、何人かの人たちから、どう考えても読み間違っているとしか思えない話も聞きました。

マーケティングの本は厚めですし、何となく読み間違いをする人が多いように感じましたし、自分自身でも、しっくりきていませんでした。そんなとき運よく、業界でも知られたマーケティングの専門家から、かなりの長時間にわたってお話をお聞きできました。

そのときのお話が非常に印象的だったので、以前、ブログにもちらっと書きました。お話を聞きながら、「やっぱりこういうことだったか」と思ったものです。とても安心しました。本物のプロは、すごくシンプルに考えているということがわかったからです。

      

2 Who/What/How:誰に・何を・どのように

2016年に【Who/What/How:誰に・何を・どのように…のシンプルで強力な戦略手法】という題名でブログを書いています。ただし、お話をお聞ききしたのは、もう少し前のことでした。「Who/What/How:誰に・何を・どのように」で考えるというのがポイントです。

このブログには書いていませんでしたが、じつはこの手法には、大切なコツがありました。「誰に」をまず最初に考えること、その次に「何を」を考え、最後に「どのように」を考えるという教えでした。この順番が大切だということだったのです。

「誰に」から考えなくてはいけない…というほど、厳格なことではありませんが、「誰に」から考えていくのが基本だ、というお話をしてくださいました。ドラッカーにも、顧客からスタートする発想がありますから、そんなに違和感のある話ではないでしょう。

     

3 「誰に」から考える基本

よほど印象的だったのでしょう。お話を聞いたその直後から、まず「誰に対して働きかけようとしているのか」を考えるようになりました。もしかしたら、漠然とそうしていたのかもしれませんが、あれ以来、意識して「誰」から考えるようになっています。

誰に対してというイメージが出来てくると、その次の「何を提供しようか」を考えるときのヒントになるのです。「誰に」が呼び水になって、「何を」が思いつきやすくなります。そうして「何を」が明確になってきたら、その先に進んでいけるのです。

「誰に向けて、こういうモノやサービスを提供する」というのは基本構想といえます。「どのように提供したらよいか」というのは戦術です。実現する方法、手段といえます。別の観点から言えば、現実化するに足るものでなくては、戦術は意味がありません。

こうした基本的なことを、資料の方には、もう少し詳しく書いておきました。ご興味あるようでしたら、ブログとともにご覧いただくと、参考になるかもしれません。ささやかなアイデアのいくつかは、この方法で生まれたものです。私にとっての基本といえます。

     

     

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