■聞き取りの基礎:質問が答えを決める

1 聞き取り能力が成果物に反映

業務マニュアルを作るとき、自分の知らない部門の仕事について、当事者から聞きとりが必要になることがあります。そのとき、何を、どう聞くのかによって、相手の答えが変わってくるのは、当然ありうることでしょう。聞き取りの能力が成果物に反映します。

聞く方が上手な質問をしないと、相手がきちんと話してくれません。担当者は、自分の仕事ですから、たいていのことはわかっています。こういう場合にしばしば、相手が何を聞きたいのか、何がわからないのか、かえってわからない状態になっているものです。

わからないから聞き取りをするのですが、そこでわからないことがわかるようにしていくスキルが求められることになります。どんな答えが欲しいのか、先にある程度見えていなくてはならないということです。きちんと聞き取りをするのは簡単ではありません。

 

2 的確な質問が決定的

聞き取りをするために、どんな練習をしたらよいのでしょうか。絶対的な方法があるとは思えません。ただ基礎になるのは聞くべきことを書いてみることだと思います。少なくともビジネスに関することなら、インタビューの練習ではどうにもなりません。

にっこり笑って、相手に警戒されないようにといった工夫は必要なことかもしれません。しかし、それよりも的確な質問ができるかどうかが決定的でしょう。的確な質問はなかなかできません。どういう質問をすべきか、それを書きだしてみれば、わかります。

相手は、答をもっていますし、聞かれれば答えてくれるはずです。しかし答えが得られないことがあります。たぶん相手の人が意地悪をしたのではなくて、聞かれなかったから、答えなかったのでしょう。聞く方が聞くべきことを聞かなかったということです。

 

3 質問を生む問題意識

聞き取りというのは、何を聞くかが最大のポイントになります。何を聞くかというのは、何を得ようとしているのかということです。どんな解答が必要なのかがわかっていなくてはなりません。どういう種類の答えが必要なのかを知っているということです。

簡単に言えば、問題意識が大切だということになります。どんな問題があるかを意識することです。その問題意識がポイントをついているかどうかが問われます。それがそのまま質問に反映します。どんな質問項目を考えつくのかがすべてを決める基礎です。

シンプルで、一番ポイントをついた質問が並べられるのか。これが聞き取りの成否を決めるといってもよいと思います。詳細がわからなくても、ものごとを把握するスキルがあるということが、大切です。的確な質問が列記できたか…ということでもあります。

聞き取りのスキルがあるかどうかは、質問項目を書いてみればわかります。数が多ければ多いほどいいのではありません。大切な少数の質問があるかどうかです。聞き取りの場合、答えよりも質問が優先されることになります。質問が基礎だということです。