■アルバイトの人たち向けのマニュアル:業務マニュアル各論

1 重要書類の記入確認の仕事

前回、専門職の人向けの業務マニュアルの話を書きました。マニュアルの具体的な内容についてではなく、ある種のモデル提示に過ぎません。こんな方針で作ることがありますということです。今回、アルバイトの人たちに向けたマニュアルについて書いてみます。

いまは人手不足ですから、アルバイトに来てくださる人を大切にしない職場は損をします。なかには本当に仕事のできる方がいらっしゃいます。その人たちに最大限報いなくては、その組織の社会的な存在が疑われます。従来、できる人の報酬が安すぎました。

重要書類の記入を確認する仕事を委託された職場の担当者から、アルバイトの人たち向けの業務マニュアルについて、ご相談がありました。チェック漏れがかなりあって困っている様子でした。どうしたらよいでしょうか。内容を一般化して検討してみましょう。

 

2 できる人たちに焦点を当てる

担当者もチェック漏れを減らすための方法を考えていました。一枚の書類のチェックを終えたら、チェックリストで再度問題のないことを確認してもらうというものでした。これはあまり好ましくありません。この方法では、できる人の効率が落ちてしまいます。

できる人に焦点をあてることがポイントです。処理量の多くて正確な人が、何割という単位でいます。できる人が正確に処理する書類の量は、できない人の4~5倍を超えるのが通例です。この人たちに、いかにやる気になってもらうかが重要なことになります。

担当者は書類を二重にチェックする体制をとり、さらに社員が最終確認までしていました。苦労していると、マイナス面に気持ちが傾くのかもしれません。しかし仕事を支えるのは、できる人たちです。その人たちに報いなくては、全体の効率は上がりません。

 

3 業務マニュアルの質を決めるもの

書類チェックの仕事は、いまのところ機械による代替ができず、苦労の要る仕事です。同時に、正確性・処理量その他の要因に基づいて成果の定量化が容易な仕事でもあります。成果の点数化と報酬などの評価がともに適切であれば、できる人がやる気になります。

できる人たちがやる気になったら成功でしょう。仕事内容からいって、詳細な作業手順を記述する必要はありません。成果をあげたほうが報われる仕組みを作ることが大切です。こうした仕組みは平均的な人にも影響を与えます。成果をあげたい人が増えるのです。

単純作業に見えるものでも、思わぬ工夫によって成果をあげている例が見られます。成果をあげている人に、ノウハウを出してもらう仕組みが役立ちます。業務マニュアルに詳細な作業手順を書く代わりに、成果をあげるためのヒントを記述するのも一つの手です。

アルバイト中心の仕事では、成果は職場の居心地の良さと評価の適切性に大きく依存します。職場の雰囲気が大切です。実際にそうした職場を作っていくことが、そのまま業務マニュアルの質に反映していきます。業務マニュアルの作成だけで成果はあがりません。

 

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