■業務マニュアル作成の基礎

1 ある企業の秘書の方からの相談

まじめそうな女性から、困っていますと相談がありました。かなり重要な役職の方の秘書をおやりになっている人でした。きれいな字をお書きになって、お話の仕方もきちんとしています。優秀なのでしょう。

お聞きしてみると、別の部署に移ることになったとのこと。評価されたのですね、と申し上げたら、ありがとうございますとおっしゃっていました。もう次のお話は、たいてい想像できます。

単に次の秘書の方に業務の引継ぎをするのではなくて、この機会に秘書業務のマニュアルを作って欲しいと言われたのですね。優秀な方の場合、その働きを継承させたくて、そういうお願いをされることがあります。

もう少し経緯をお聞きしてみました。別の部署からお声がかかったのですが、まだ次の秘書の方が決まっていません、秘書業務のマニュアルを作ってから引継ぎになります…とのこと。引き継ぎ予定まで2ヶ月あります。

ご本人は、マニュアルなしに業務をしていたそうです。マニュアルを作った経験はありません。どなたも指導してくださる人がいないとのこと。どうしたらよいでしょうか、何から始めたらよいのか、皆目わかりませんとのことでした。

 

2 全ての業務を記録すること

こういう場合、何から始めたらよいのでしょうか。

まず、業務の記録がありますので、その記録を確認する必要があります。ただ、それだけでは不十分です。一定期間、自分の業務を全て記録に残してみることが必要になります。そこから始めるのが原則です。2週間の記録があると楽になります。

次々と業務がありますから、その業務が終わり次第、すぐに記録をつけないと忘れてしまいます。通常の記録用のフォーマットではスペースが足らないはずです。その都度、何をしたのかの記録をつけていくことです。

こうした記録をもとに、その業務がどんな意味を持つのか、重要度はどうなのか、先延ばしすることができる業務なのか、こうしたことを色分けする必要があります。

記録があったら、業務を把握できませんか…とお話しました。きっとわかると思いますとおっしゃってくださいました。全ての業務の記録をつけることができるくらいの方なら、あとは業務マニュアルの基礎的な作り方を知るだけで、秘書業務用のマニュアルは作れるはずです。

 

3 自分用のマニュアル作成

業務マニュアルを作る場合、一番の基礎作業は、現在の業務をきちんと記録することにあります。自分の業務を記録することによって、業務を客観的に見直す契機になるはずです。

業務に慣れてくると、何となく次に何をしたらよいのか、感覚的にわかって対応できるようになってくるでしょう。業務能力の成熟というべき状態ですね。それを記録しておかないのはもったないことです。

業務マニュアルにしておけば、高度化した業務の仕方が、継承しやすくなります。マニュアルが叩き台になって、もっとよい方法が思いつきやすくなるはずです。そのためには、自分でマニュアルを作ってみる経験が貴重になります。

自分で作ったマニュアルなら、自分で発展させたくなります。マニュアルを作った経験があるなら、よりいっそうマニュアルが理解できます。

もしそうした経験が与えられなかったら、そのときはどうしたらよいでしょうか。誰もが業務マニュアルを作る担当にはならないでしょうから。

そのときは、自分のルールを確立するために、個人的にマニュアルを作ってみたらいかがでしょうか。自分の関心のある分野の方法・仕組みを記録してルール化することは、とても勉強になると思います。

 

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