■講義テキストの作成について:電子化の時代

     

1 オンライン受講者が圧倒的

先週、文章チェックの講座を実施してきました。おおぜいの方の参加に感謝しています。こういう時期ですから、オンラインでの受講が8割を超えていました。当初は、会場の方の割合がもっと多かったのですが、直前にオンラインに変更になったとのことです。

受講された方の中には、わざわざ遠くからいらした人もいました。やはり教室で直接がいいとのことです。そういう選択もあって当然でしょう。選択肢があるのは、よいことだと思います。コロナのことで、皆さん苦労していますが、便利な面も出てきました。

じつは、ここから講義をする側の話になります。テキストのつくり方を工夫しないといけないと、改めて思いました。オンラインの方向けには、口頭で説明するよりも、書いておく必要があります。しかし情報量が多すぎるのは、負担が大きくて好ましくありません。

講義中、こちらから問いかけることが必要ですし、そうされるのが一般的なのでしょう。もっとこちらに話を振ってほしいという要望もあります。人数が増えてくると、やり取りの時間が多くなりすぎますから、このあたりも、悩ましいところです。

      

2 講義テキスト作成側の目標

テキストが電子化されて、それによって、文書の作成の仕方が変わってきています。どうしても読み飛ばしますから、わかるように、何らかの工夫をしないといけなくなってきました。シンプルな構造で、自説が明確にわかるように書かなくては伝わりません。

講義でも、メリハリをつける必要があります。同時に、情報量を犠牲にすることは慎まなくてはなりません。一定以上の情報量を確保して、振り返りをする人達のことを考える必要があります。一度の講義を聞いて、全てわかって身についたというのは無理でしょう。

復習しようとするときに、テキストだけではよくわからなくても、一度講義を聞いていたら、テキストの記載の意味も意図も分かるというのが、講義をする側の目標です。紙のテキストを使っていただくのですが、画面で見ながらの講義ですので、それを意識します。

     

3 やってみないと分からない面も

電子化するときと同じ感覚でテキストを作り、必要な情報量を確保し、その範囲内で、いちばん簡潔に記し、時間を効率に使って、問いかけもするということが必要でした。そう簡単ではありませんし、毎回反省することになります。

今回も、記述の仕方で、もっと工夫が必要だったかなと思いました。同じ項目を記述するときにも、もっと簡潔な説明ができたかもしれません。そういう箇所があります。まだ確定的に決めかねていますが、全体の感じでは、すこし記述量を減らしたいところです。

徹底してムダなく、効率的に記述すると、かえって伝わらないことがありますから、少しは関連情報も記載しておいたほうが良いでしょう。そうなると、やってみないと分からないということになります。いま検証中ですが、難しいなあと痛感しているところです。

     

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