■レポートの提出をめぐって

      

1 大事なのは書き出すこと

後期の講義がオンラインになった学科がありましたので、成績をレポートでつけることにしました。1月末が提出期限ですが、レポートの練習も兼ねて早めの提出を認めてます。数日でコメントをつけて返しますから、それをみて再提出してもいいということです。

月の半ばまでにおよそ3割の学生が提出しています。この3割のうち、どのくらいの学生が再提出するか、それもチェックすべきでしょうが、すでに傾向が見えているとも言えるでしょう。早く提出してきた学生により多く期待できるということです。

現在の実力がどうこう言ったところで、学生ですから、大したレポートなど書けません。あちこち指摘する気になれば、言えるでしょう。しかしなかなか良い点もあるのです。ここを伸ばせば、かなり良くなるというのが見えます。その指摘をして返しました。

大事なことは、書きだすことです。仕事がのろいというのは、仕事が出来ないということとほとんど同じでしょう。少なくとも学生のように未完成の状態では、早く出して修正のヒントを求める人の方が実力をつけてきます。これは多分、今後も変わらないでしょう。

       

2 修正が大切

レポートの書き方など、教わったことがないという学生がほとんどです。最初に講座を担当するときに担任の人から、レポートはこちらでやっていますからということでした。しかし学生の様子を聞いてみると、彼らには習ったという感覚がありませんでした。

提出して、評価されて、それで終わりですから、修正ということの大切さが感覚的にわからないのかもしれません。書くから、あれやこれやを思いつくのです。だから書かなきゃダメだと言うのですが、なかなか書きだしません。これでは苦労します。

社会に出てからレポート書きを鍛えてもらえた人は幸いです。ほとんどの人は、まともな修正などしてもらったことがないでしょう。したがって自分で修正の方法を覚えなくてはなりません。それはたしかに可能です。ただしそうとう苦労します。私もそうでした。

     

3 留学生と女生徒が圧倒

3割の提出者を見てみると、今年もまた同じか…という気もしてきます。最初に提出してきたのが留学生です。日本語でのレポートですから、おかしな表現はありますが、内容はしっかりしています。そのあと提出した学生の全員が女性でした。いつものことです。

男女比率、留学生の比率を考えると、留学生が一番少数で、次が女性です。半分以上を占める男子学生からの提出がありません。7年間で6学科を見たかぎりにすぎませんが、日本人男子よ、どうしたんだというのは変わらない傾向です。今後も変わらないでしょう。

個人差が出てきていますから、一概に言えませんし、じつのところ男子学生の成果物の評価は必ずしも低くないのです。積極性の問題でしょう。その後、どうなるか。ささやかな教え子のケースを見ると、女性の活躍が圧倒的なのです。いささか気になります。

      

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