■報告書の書き方:3つのステップ

1 組織の情報は報告書にあり

組織では、担当者に報告書を書くことを求めています。業務の状況を把握するために、途中経過を知っておく必要がありますから、報告書はどうしても必要です。業務を行う以上、その業務で成果をあげる前提があります。状況を知っておかなくてはなりません。

成果をどこにおくのか、目標が設定されるはずです。その目標に対して、業務をなし、それがどんな状態であるのか確認をする必要があります。その確認をするために、報告書が使われます。目標との乖離を判断して、修正を図ることになります。

組織は、目標達成まで、「行動→測定→比較」というサイクルを回していきます。これがフィードバックの輪です。回すのは情報です。情報を回して業務をなしていきます。ここでいう情報とは、多くの場合、報告書です。この中に必要なデータが記載されます。

 

2 スピードと裏づけのある内容が必要

ビジネス文書の基本となるのは、報告書と提案書の2系統です。報告書の中には、eメールも含まれます[ビジネスメールの書き方]。報告書が書けないと、提案書も難しいでしょう。その意味で、まず報告書を不安なく書けるようにする必要があります。

報告書は、前述の通り、業務のフィードバックサイクルの中で、測定し比較するときの根拠になります。この点から、報告書には、スピードと裏づけのある内容が求められることになります。当然、いつの時点なのかという日時のデータが前提となります。

報告書は、誰が書いても同じにはなりません。しかし、ブレを減らすために客観的な指標を取り込む必要があります。何が一番重要な指標になるのか、その選択が重要です。判断基準となるものを、どう定量化したらよいか、意識していることが大切です。

 

3 報告書作成の3ステップ

報告書の分量は、多くの会社で、A4一枚を標準とするようになってきています。だらだらと書くのは意味がないどころか、時間のムダになります。作成にも確認にも、スピードが求められますから、簡潔に必要事項を書かなくてはなりません。

ある企業では、新人の教育のため、報告書を書く前に気がついたことを箇条書きにして提出するように求めています。その後、箇条書きをまとめて、報告書にするのです。なかなか良い方法です。報告書に書くべき内容は、ひと言で言えるものを中核にすべきです。

箇条書きをまとめるとき、指標となるのはTPOです。まず日時を記します。次に、部門等どういう場所・場面のことなのかを記します。その上で、どんな場合・条件でどうだったと記すことです。ここに客観的なデータが必要です。以下の3ステップになります。

(1) 報告書に書くべきことを箇条書きにしてみる。
(2) 箇条書きをTPOにそってまとめてみる。
(3) 客観的な裏づけのあるデータが入っているか確認する。

 

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